料理を始めたきっかけは、あまり良く覚えていない。ただ、スポーツで新しいテクニックを覚えた時のような高揚感があった。できなかったことができるようになるーーそれが嬉しくてしょうがなかった。「やるからには突き詰めたい」という想いだけで、若い頃はどんなに大変でも楽しくて仕方がなかった。思い切って飛び込んだイタリアでの２年間は、人生が変わるほどの刺激に満ちていた。レストランのヘッドシェフとして現場に立った時、新しい料理を作る楽しさと、お客さまの笑顔から得られる充実感を知った。さらに「新しい体験や美味しさを届けたい」という想いと、自分がどこまで出来るのか挑戦したいという意欲が生まれた。IWAI OMOTESANDOに出会った時、自分の求めていたものがそこにある気がした。自分自身が楽しく、家族も喜び、みんなが幸せになれる空間。その実現に向けて、努力していきたい。