2022.06.01

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「この会社でなら面白いことができる」―料理人の新しいキャリアの選択肢―

大手結婚式口コミサイト IWAI OMOTESANDO(以下、IWAI)のページには、IWAIのお料理に対する嬉しい声が集まってきます。

料理、お酒共に大満足です。これまで10回近く披露宴に出席してきましたが、本当に一番美味しかったです。

Wedding Park URL:https://www.weddingpark.net/00001f3b/kuchikomi/663859/ , 閲覧日:2022年5月31日

四季を感じるお料理、食べたことのない組み合わせにもびっくり。とても美味しかったです。
結婚式の参列経験が多い方でも、新感覚なiwaiのお料理は楽しめるのではないでしょうか!

Wedding Park URL:https://www.weddingpark.net/00001f3b/kuchikomi/650989/, 閲覧日:2022年5月31日

 

そんなIWAIの総料理長を開業時から務める布施真に、「料理人としてのキャリア」について聞いてみました。

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―インタビュイー
IWAI OMOTESANDO 総料理長
布施真 ふせまこと(以下、布施)
パリの三ツ星シェフ・ヨーロッパ最優秀シェフの元等で二年半部門料理長を担い、帰国後都内数店舗で料理長を務める。医学会、テレビ番組等の料理監修も担当。その後、CRAZYへ入社し、開業時からIWAIの料理を手掛ける。

―インタビュアー
株式会社CRAZY 執行役員
CRAZY WEDDING事業責任者
吉田勇佑 よしだゆうすけ(以下、吉田)

「婚礼料理の常識をぶっ壊したい」

吉田:
早速ですが、まずは真さんが担っているIWAIの料理について少し聞かせてください。真さんはどんな想いでIWAIの料理を作ってきたんですか?

布施:
婚礼料理の常識をぶっ壊したいという想いです。

基本的に一般的な婚礼料理と街場のレストランだとレストランの方がレベルが高いんですけど、その限界を超えたかった。

結婚式って人生にたった一度じゃないですか?婚礼料理は、その大切な思い出を彩るものなはずなのに、そうじゃない現実を変えたかった。

一期一会なお祝いの時間を、食卓を囲むことで素晴らしい思い出にする最大のサポーターが婚礼料理のあるべき姿だと思っています。

吉田:
具体的にはどういう風に変えたんですか?

布施:
大きくは3つ。

まず1つ目は、「コースメニューを季節ごとに更新する」ことです。

一般の婚礼会場では、メニューが数年に1回しか変わらない。単純に効率化を考えるとこうなってしまうんですよね。メニュー開発は大変だし、調理工程を新しく覚えるのにも手間がかかるから。

だけど、IWAIは年4回、春夏秋冬の季節毎にメニューが変わる。

旬の食材で美味しいものを届けたいというのはもちろん、たった一度しかないふたりの結婚式の、その日の季節を覚えていてほしいという想いでそうしています。

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2つ目は、「『ここでしか食べられない料理』を提供する」こと。

これはさっきのレストランと婚礼料理の比較の話になるんだけど、IWAIは婚礼料理というよりはレストランに近い料理を出しているんです。

婚礼料理とレストランの料理の一番大きな違いは、既視感。

結婚式では、一度に大人数へ料理を提供するために調理が効率化されます。効率化するためには既製品を使うことになるので、各会場のメニューが自然と似てくるんですよね。結婚式の料理=フレンチの定番っていうイメージがあるけど、それがひとつの理由です。

IWAIはそうじゃないんです。「ここでしか食べられない料理」を提供する。たった一度の結婚式に、みんなの思い出に残る料理を届ける。だから、手作りで一つひとつ仕込んでいきます。

そして3つ目は、「食材にこだわる」こと。

シンプルに「自分が食べたくないと思うものは出さない」。

当たり前のように聞こえるけど、これは案外簡単じゃないんですよね。

食材は自分の目で見に行って調達したり、有機のものを選んだり……“素材を最大限に活かす”イノベーティブ料理だからこそ、そこにはかなりこだわっています。

すごく分かりやすい例だけど、レモンは海外産のものだと防カビ剤がついているから国内産で無農薬のものを使う、とかね。

料理を見ただけで分かるものではないけど、確実に違いが出るんです。ふたりとゲストの特別な想いが集まる結婚式では、そこまでこだわるべきだと思っています。

あらゆるプロフェッショナルが集まるから作れるものがある

吉田:
それって、簡単な挑戦ではないですよね。

突っ込んだ質問ですけど、真さんにはそもそも料理人として結構な経歴と経験があるじゃないですか。それがあればレストランでその想いを実現することもできたと思うんです。どうしてここでやろうと思ったんですか?

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布施:
ここがCRAZYという会社だったからですね。この会社だったら絶対何か面白いことができると思った。

例えば、社名である「CRAZY」には、「本質的でも、今はまだ『CRAZY(狂っている)』と言われることを、世の中のスタンダードにしよう」という覚悟が込められているよね。

そういう考え方が浸透しているCRAZYでなら新しい価値が生み出せると思ったんです。

吉田:
確かに……。婚礼料理を提供するにとどまらず、様々な挑戦をしてきましたよね。

僕も携わったものでいくと、「IWAIのお祝いごはん便」。コロナ渦の外出制限で失った「お祝い」の機会を自宅で最大限に楽しめるようにという想いでスタートしました。

2020年の緊急事態宣言下では、自宅でIWAI料理のフルコースが楽しめるミールキットを開発し、配送を開始。

新型コロナウイルス感染症が拡大して、緊急事態宣言が発令されてからすぐに開発をスタートして、4月13日に提供を開始しました。あのスピード感はすごかった。Webメディアやテレビにも取り上げられて、すごい話題になったよね。飲食業界の人からも「どうやるんですか」って相談が来ました。

こうやって振り返ってみると、料理人とサービスマンだけではできないことが実現できるのがCRAZYだなと思います。

アートディレクターやマーケティング、ブランディング、プロデューサーなど色んなプロフェッショナルがいる。だからこそ、一度目の緊急事態宣言下でも普通のレストランだと自粛するしか無いという局面で、めちゃくちゃチャレンジし続けることができましたよね。

みんなで「お客さまを向いている」からできる挑戦

布施:
そうなんだよね。CRAZYのすごさは、みんなが「お客さまを向いて」仕事をしていること。お祝いごはん便も「コロナ渦でお祝いの機会を失った方々に、素敵な時間を届けたい」というお客さまへの想いがなければ作られることがなかった。

工程が長くて、お客様との距離が少しあるキッチンでは、お客さまを向いて仕事をし続けるって簡単なことじゃないんです。でも、CRAZYはそれを当然にやる。

だからこそこれまでも、お客様が喜ぶ料理をつくることを最優先に考えてきています。

吉田:
確かに。向かっているところが同じだから、違うプロフェッショナルを持つメンバーが協働できてますよね。

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布施:
本当にそうですね。素晴らしい料理って、料理だけでは完成しないんです。例えば結婚式だとそこにある空間やお花、人、そして料理などあらゆるものの総和で「その日」ができる。「その日」を構成するものひとつでも軸がぶれていると、完成度は大きく下がってしまうんです。

だからこそ「体験」を総合的にプロデュースしてきたCRAZYで、一翼である料理を作って辿り着ける、新しい「料理」があると思っている。

吉田:
CRAZYが生業としてきた「体験」×真さんがプロフェッショナルとして極めてきた「料理」ということですね。すごいものができそうです。

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期間限定レストラン「Episodes on a dish」。メインメニューにふたりの「思い出の料理をミックスした一皿」が提供される、人と人をつなぐレストランを開催した。

これまでに期間限定レストランやデザートレシピのインスタライブなど様々なチャレンジがありましたが、さらに挑戦していきたいなという気持ちにさせられました。

布施:
「ここでしかつくれない新しい価値」を追求していきたいですね。お客さまの方を向き続けて。

いつかは婚礼の枠組みも超えて、星付きレストランを目指すって想いです。


採用情報のお知らせ

現在CRAZYでは、事業拡大を見据えて、節目をお祝いするこだわりの料理を共に届ける仲間を募集しています。

【正社員】募集職種一覧

 ・IWAI OMOTESANDO 料理長
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 ・IWAI OMOTESANDO 調理スタッフ


企画・執筆・編集:池田瑞姫
記事内写真撮影・バナー:石積真理恵


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