2021.07.16

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CRAZY新卒3年目、自分の恋愛から学ぶ「愛のこと」

こんにちは!CRAZYの池田です。

パートナーシップは世界を救う!?』の記事に引き続き、今回は私の実体験を元に「パートナーシップ」や「愛」を紐解いていきたいと思います。

 

突然ですが質問です!
過去の恋愛を思い出して「あの頃は若かったな〜」なんて思うこと、ありますか?

 

私自身、CRAZYという場所で「愛」や「パートナーシップ」について熟考するようになってから気づいた過去の自分の未熟さと、そこから学んだ愛の構造があります。

そこで本記事では、自身の過去の恋愛に対する見解をシェアすることで、「パートナーシップ」や「愛」に関するヒントが生まれればと思っています。

「こんなに好きだったの!?」

基本的に私自身は、関係性を変えたほうが健全だと納得してから別れるタイプ。前向きに別れることを決めるため、落ち込むことはほとんど無く「ドライだね〜」と周囲から言われることも多かったです。

 

しかしたった一度、とんでもなく落ち込んだことがあります。

別れを決めた後しばらくすると急に泣けてきて、約一週間、学校に行く気にも食事をする気にも、人に会う気にもなれませんでした。人間生活がままならなくて、友人の家で介護されるようになんとか生活を送っていました。

「今日はもう学校休む?」と聞かれて、「一回休むともう行けなくなるから頑張っていく〜!(ToT)」と大泣きしながら答えたことを今でも覚えています。笑

後に黒歴史として語られるこの出来事は、あまりにも私のキャラクターと反しすぎて、みんなに驚かれるエピソードです。

 

どうしてこんなにダメージを受けたのか?

その理由は全く不明で、「私、こんなに好きだったの?」と混乱しながらひたすら泣いていたことを覚えています。

好きな勉強に救われた

そんなつらい時期は、ひょんなきっかけで終わりを迎えます。

それは、「認知的不協和理論」を授業で知ったことです。

社会性を持つ人間は、自分の行動と気持ちに矛盾が生まれることを避けようとします。
つまり、私が彼に手を尽くせば尽くすほど、矛盾を無くすために脳は、「彼を好きだ」と思い込む現象が起こるのです。

 

料理も掃除も、旅行先の手配も、私。
尽くす私と尽くされる彼、という構図が成り立っていました。

その分だけ、私の脳は「彼を好きだ」と認知していったのです。

この「認知的不協和理論」を知った時、ダメージの謎が解け、急に元気になりました。

二つの愛

エーリッヒ・フロムは、著書『愛するということ』の中で愛について、

「愛」と言ったときに、実存の問題にたいする、熟慮の末の答えとしての愛のことを指しているのか、それとも共棲的結合とでも呼びうるような未成熟な形の愛のことを言っているのか。以下の記述においては、前者だけを愛と呼ぶつもりだが、まず後者から「愛」に関する議論をはじめよう。

引用:エーリッヒ・フロム著, 鈴木晶訳(2020), 『愛するということ』,p.36, 株式会社紀伊國屋書店

と、ふたつの愛があることを述べた上で、熟慮の末の答えとしての愛を「愛」と呼ぶと記しています。

対して、未成熟な形の愛には、「服従」と「支配」が存在しており、見た目は違えど、どちらも同じように依存しているのです。

 

少し分かりづらいと思いますが、私のエピソードを例にあげると、

「服従:尽くされる彼」と「支配:尽くす私」の場合、一見しっかり者な私に面倒を見られている「尽くされる彼」が依存しているように見えるが、「尽くす私」も同じように彼に依存している

ということです。

私は彼のためになるであろう何かをすることによって、自分の価値を認めていたのかもしれません。
「尽くされる彼」がいることで「尽くす私」が成立し、自分を認められるという流れには、確実に依存が存在していますよね。

お別れすることを決めた当時の私は、依存先の「彼」がいなくなることで、自分の存在が揺らいでいたとも考えられます。

愛とは、「自立」と「依存」が同時に共存するパラドックス

そう振り返ると単純に、「依存をしないことがより良い「パートナーシップ」なのか?」と聞きたくなります。

しかし、『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー)では、人間の成長に関して、

依存から自立へ、そして相互依存へと至る「成長の連続体」を導くプロセスである。

引用:スティーブン・R・コヴィー著, 『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』,p.51, キングベアー出版

と述べられており、主語「あなた」の依存から主語「私」の自立へ、さらに主語「私たち」の相互依存に移行していくことが欠かせないことが分かります。

つまり愛も同じように、単なる自立ではなく、「私」と「あなた」が同時に存在する「私たち」の状態になってはじめて、フロムの表現する熟慮の末の答えとしての愛であると言えるのではないでしょうか。

愛って難しい?

愛と言われると、少し距離感があって、非日常的な感じがするのではないでしょうか。
しかし、自分のエピソードに当てはめて考えてみると、案外身近に感じられてくるものです。

自分の恋愛パターンや過去の印象的な出来事がある方は、ぜひ振り返ってみませんか?
自分自身についても、新たな発見があるかもしれません。

興味のある方は、ぜひ池田のTwitterまでご連絡ください!
一緒に紐解いてみましょう!
(ご意見・ご感想も大歓迎です!お待ちしております。)


引用:
・エーリッヒ・フロム著, 鈴木晶訳(2020), 愛するということ, 株式会社紀伊國屋書店
・スティーブン・R・コヴィー著, 完訳 7つの習慣 人格主義の回復, キングベアー出版

執筆・編集:池田瑞姫
バナーデザイン:東和香
バナー画像撮影:石積真理恵

過去記事はこちらから↓

vol.1『パートナーシップは世界は救う?!』


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