【後編】「私たち、結婚しないことを誓います」“良い夫婦”にちなんだ1,122万円で前代未聞の式開催

“友達だと語る同級生を裏ではイジメる。親でありながら子に暴力を振う。そんなことが起こる世の中で、『友達や親だから』といった関係性の型にはなんの意味があるのでしょうか——”

「人と人の関係は、もっと自由であるべき」と語り、前代未聞の“結婚しないことを誓う結婚式”を挙げる人がいます。

2020年2月1日に開催される『ホリエモン万博』の結婚式プロジェクトの新郎新婦、斉藤達也さんと原友美さんです。

「今ある常識を打ち破る」をコンセプトに掲げる大人の文化祭『ホリエモン万博』と、完全オーダーメイドのオリジナルウェディングブランド『CRAZY WEDDING』によって生まれた本企画。「良い夫婦」にちなんだ1,122万円の費用で1組のカップルの結婚式をプロデュースするというものです。

前回の記事では、二人がこのプロジェクトで伝えたい社会へのメッセージについて伺いました。女性らしさ・男性らしさ、夫婦別姓が認められない婚姻制度や風潮への疑問。自由な関係性を提示し、固定概念に囚われた風潮に一石を投じたいという思い。

▶︎前編はこちら

今回の記事では、なぜそこまで自由な関係性を求めるのか、友美さんの原体験に迫ります。そこには、人間関係の中で苦しみ、答えを求め戦い続けた過去がありました。

本当に信頼できる“関係”を定義するものは何か

友達は助け合うもの、親は子を守るもの。当たり前にあるかのような風潮を疑わざるを得なかった経験が友美さんにはありました。

小・中学校の頃、学校でひどい虐めにあい、家庭では度重なる虐待。そうした環境の中で「自分の存在はなんだろう。どう生きていけばいいんだろう」と思い悩み生きてきたという友美さん。

「いじめや虐待を受けて育ち、『本当に信頼できる人間関係に“型”はあまり意味がない』と思うようになりました。家族だから良い関係かと言うとそうじゃないし、友達とは言っていても裏でいじめていることだってある。だから、表面上の“型”にこだわらない生き方をしようと思うようになったんです」(友美さん)

多くの人は、関係性に型があることで、安心や信頼を感じている部分はあると思います。しかし、友美さんは自身の苦しい経験から、型ではなくそこにある本質を見るようになっていきました。

「人は良くも悪くも変わっていく。成長もするし、退化もする。『すごくいい人だったのに、久々に会ったら変わってた』なんてよくある話じゃないですか。変わることが普通なんです。だから本来人間関係には、“今”以外何も基準になるものはないと思っています」(友美さん)

幼い頃の自分を救うのは、最高にクレイジーな自分の姿

2020年2月1日の結婚式に向けて、現在も着々と準備を進めています。

「イメージができるところまで進んできています。メインの色は結婚式らしい白ではなく“真っ黒”。世の中の当たり前や風潮に対し、思わず考えてしまうような場になると思います。何もかもに結婚式らしさがないので、本当に新鮮な式になるはずですよ!」と友美さんは笑います。

固定概念を壊す、自分の晴れ姿。それを一番に見せたい相手は“過去の自分”だそう。

「『こんな生き方もあるんだぜ』って当時の自分に見せてあげたい。きっと猛烈に憧れるでしょうね。

1日の行動を制限されて、学校でも家でも暴力を振るわれていた自分が、大人になったら本音にまっすぐ生きているなんて。ずっと感じていた違和感を1122万円もの大金をかけて投げ打つことも、全く想像すらできなかったですから。『なんてクレイジーで、楽しい人生なんだ!』って笑えてしまうと思います」

理不尽な逆境や、納得のできない世の中の風潮に、屈しないという強い想いを表現する、“結婚しないことを誓う結婚式”。これは、友美さんが過去の自分のように、そこにある人間関係に戸惑い悩む人へのメッセージと希望でもあります。

自分の考えを表明することに恐怖はないかと尋ねると、少し意外な回答が。

「それが、ないんですよ。今思うこと通りに、今行動しているだけだから。人は変わるものなので、究極的には今の考えが変わったっていい。ある日『結婚した方がよくない?』と思い始めるかもしれない。そうであってもいいんです」

そう答える彼女の姿からはしなやかな強さを感じます。

全ての人、人間関係は変わっていく。今その瞬間の互いを尊重し合えたとき、大切にし合えたとき、そこにベストな“関係性”があるのかもしれません。型を定義せずとも、変化し続ける本質が。

「不都合な現実を乗り越えた回数だけ、勇気を得られたように思います。この企画に応募する勇気だって、もともと持ち合わせていたわけではありません。今までに金銭的な困難を乗り越えことがあるから、『どうにかなる。どうにかするんだ』って思えている。

式当日は、今の結婚制度上マイノリティとなり苦しんでいる人たちや、世の中の風潮や型があるゆえに悩み戦う人たちが一堂に集まる、そんな特別な日になったら嬉しいですね」(友美さん)

新しい関係性の選択肢が、間もなく提示されようとしています。

【ホリエモン万博×CRAZYWEDDING オリジナルウェディング】

プロデューサー:松田佳大 ・高橋智也
プランナー:高市祐貴
アートディレクター:五味春佳

会場:ベルサール六本木 B1
日時:2020年2月1日(土)13:00〜15:00
参加条件:「ホリエモン万博2020 ~節分まつり~」のチケットをお持ちの方はどなたでもご参加いただけます。
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編集:水玉綾 撮影:戸谷信博

ライター: 萩原愛梨 AIRI HAGIWARA
ビューティーテックカンパニーSpartyでChief Customer Officerを務める。ITフリーランスの支援事業を行うgeechsでの広報・メディア運営の経験から、フリーライターとしても活動中。複業ワーカーの可能性を自ら体現すべく奮闘する日々。著書に『女子的「エモい」論 ~おじさんに伝えたい私たちの本音~』(「幻冬舎plus+」)

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