2024.04.24

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“且つ”のスタンスで、理想に挑み続ける −CRAZY CAREERとは? 後編−

株式会社CRAZY(以下、CRAZY)は、2024年4月24日に転職エージェントサービス「CRAZY CAREER」をスタートすることとなりました。

CRAZYは、「人々が愛し合うための機会と勇気を提供し、パートナーシップの分断を解消する」をパーパスに掲げ、創業以来、CRAZY WEDDINGを始めとする婚礼事業を中心に運営をしてきました。

なぜ、婚礼事業をしてきたCRAZYが、人材事業をスタートさせたのか?どんな想いを持った企業の採用を支援していくのか?

事業開発室 担当役員の吉田とCRAZY CAREER事業責任者の元木に、話を聞いてみました。

株式会社CRAZY 執行役員
吉田勇佑(よしだゆうすけ)

IT企業にて広告営業、新卒採用支援事業の立ち上げに従事。退社後、自身の結婚式をキッカケに株式会社CRAZYに参画。人事責任者として100名の社員をゼロ円で採用。同社新規事業のIWAI OMOTESANDOの立ち上げを担い、3年で東京都クチコミNo1を獲得。現在は執行役員としてCRAZY WEDDING事業責任者を担いながら、事業開発室と採用チームを管轄。

事業開発 マネージャー
CRAZY CAREER 事業責任者
元木啓貴(もときひろき)

大学時代から人々のキャリアに関心を持ち、500名以上の面談やイベント実施を経験。CRAZYに新卒入社後、新規事業立ち上げや戦略策定に従事し、さらにX-Tech事業の推進責任者としてオンライン結婚式や結婚式のDX、新アプリ開発に取り組む。現在は、事業開発マネージャー兼CRAZY CAREER事業責任者を担う。

もう1つ人生があったら、働きたい企業

―前編で、CRAZY CAREERでは「且つ経営」の企業に絞って紹介をしていく、というお話がありました。改めて、且つ経営について教えていただけますか。

元木:矛盾に抗って諦めることなく、“サードアンサー”を出すことに挑む経営スタイルを、CRAZYでは「且つ経営」と呼んでいます。“且つ”の意味である“and”その通りの、“どちらか”ではなく“どちらも”を実現しようとする経営スタイルのことです。

資本主義社会における会社経営では、「自分たちがどんな社会を作っていきたいのか」「どんな課題を解決していきたいのか」といった理想を追い求めれば追い求めるほど、利益や効率化との矛盾が大きくなります。それでも諦めることなく理想に向かい続ける且つ経営の企業が、新たな価値を生み出し、社会を大きく前進させる。僕たちはそう考えています。

CRAZYのブランドメッセージ

ちなみに、CRAZYも「且つ経営」にチャレンジしている企業です。私たち自身が「且つ経営」であり続ける難しさを分かっているからこそ、同じ道を目指す者同士、手を取り合いたいと考えています。

吉田:「且つ経営」をもっとシンプルに言うと、「僕たちにもう1つ人生があったら、働きたい企業」です。CRAZYは、愛やパートナーシップといった「目にみえづらいもの」を中心に据えて企業活動に取り組み、効率や生産性との矛盾に挑戦していますが、同じように独自の切り口で矛盾に立ち向かう企業は、他にもあります。自分たち自身がその企業が切り拓く未来を、見てみたいと思える。僕たちは、そんな企業とパートナーシップを築きたいと思っています。

「且つ経営」の企業で、「且つ人生」を実現する

―CRAZY CAREERでは、なぜ「且つ経営」の企業に絞った紹介を行っていくのでしょうか。

元木:(前編で)人生を起点にしたキャリアを歩むためには、人生をかけて成し遂げたい「真の願い」に気づいて、自分の人生の手綱を自分で握れるようになることが大切だ、という話をしました。その願いを実現できるかどうかは、自分次第です。でも、実現「しやすい環境」と「しにくい環境」は確実にあると思ったからです。

例えば僕は、「本気で社会を変えたい」という想いで就職活動を進めた結果、大手コンサル会社とCRAZYから内定をもらいました。一般的には「社会を変えたいなら、大手コンサルを選ぶのが正解」なはず。でも僕は、CRAZYを選択しました。その理由は、僕にとって自分の願いが実現できる環境は、CRAZYだと思ったからです。

コンサル会社は、組織規模も資金力もCRAZYとは比べ物にならないくらい大きかった。でも、CRAZYで働くメンバーの「本気で社会を変えるんだ」という熱量が圧倒的で。理想に対して一切諦めない姿勢を、役職や年次に関係なくメンバー全員が持っていたんです。世間一般からすると、CRAZYへの入社は正しくない選択だったかもしれません。でも、入社から6年が経った今でも僕は「自分が社会を変える」と本気で思っている。これは紛れもない事実です。

就職活動時、代表の森山、執行役員の吉田と
悩みに悩んだ「CRAZY入社」という意思決定だった

一方で、同じ志を持って社会に出た友人たちでも、年を経るごとに明らかに熱量が下がっていった人は少なくありません。学生時代は夢や希望で溢れていたのに、「自分ができることは少ない」「社会は変えられない」「仕事は仕事」と、何かを諦めているんです。

なぜ、僕と友人の熱量に差が出たのか。そこには、環境の影響があると考えています。「真の願い」に気づいているだけでは、それを実現するのは難しい。なぜなら大抵の場合、理想と現実の間には矛盾があるからです。その矛盾を越えて“サードアンサー”を見出す道のりは困難で、多くの人は道半ばで理想の人生を諦めてしまう。企業も個人も同じ構造ですよね。

だけど僕には、企業として矛盾に挑み、理想を諦めない「且つ経営」のCRAZYで得たマインドやナレッジ、スキルがあります。それは、ビジネスパーソンとしてだけではなく、一個人として、「真の願い」に基づいた理想の人生を歩む強い後押しになりました。

「且つ経営」の企業の環境は、個人が“サードアンサー”を見出して「且つ人生」を生きるのにもとても適しているんです。個人の人生においても「プライベートと仕事」「志と収入」など多くの矛盾が生じます。その矛盾に直面した時、諦めるのではなく“and”に挑むことが、「真の願い」に基づいた理想の人生の実現には欠かせないと思うんです。

入社から6年、変わらない情熱で立ち続けている

吉田:元木の話にも出てきたように、内定先が複数あるとき、大手企業を選択する人が多いですよね。もちろん「真の願い」が実現できるのが大手企業なら、その選択は大正解です。でも、「なんとなく」という理由なら、一度立ち止まって考えてみてほしい。大手企業のブランド力は信じているのに、自分の可能性は否定していませんか?人は誰しも「真の願い」に向かって生きることができる可能性を持っています。その願いを実現しやすい環境の方が、より可能性を解放できるはず。だからCRAZY CAREERでは、「且つ経営」の企業に絞った提案を行っていきたいんです。

且つ経営を支える、「価値観とスタンス」

―では、企業から見たCRAZY CAREERの特長を教えてください。

吉田:まず大きな特長として、CRAZY CAREERは「転職エージェント」というよりも、「パートナー」として組織や事業の成長に伴走したいと考えています。

CRAZYでの経験上、理想を諦めない「且つ経営」の企業は、エージェントを利用しての採用がうまく機能しないことが少なくないと考えています。

僕は2018年までCRAZYで採用人事をしていて、転職エージェントを利用させていただいたこともあります。基本的にエージェントはスキルマッチを軸にマッチングを行うので、キャリアの手前にある「そもそも、一人の人間としてどう生きたいのか?」を重要視しているCRAZYでは、採用に繋がりませんでした。何十名も面談をして候補者が0名、というのは辛かったですね。

人事時代、独自の戦略で全体の80%リファラル採用を実現した吉田

且つ経営の企業には、「経済合理的ではないが、企業の目的に対しては合理的な判断」というものが存在します。その判断で重要になるのが、「価値観やスタンス」です。カルチャーや社風と呼ばれるものですね。CRAZYのブランドメッセージである「愛」はまさにそれです。経済合理性とは真逆のような目的ですよね(笑)。でも、それをとても大切にしている。

経済合理性とは矛盾する目的を持つ、且つ経営の企業にとって、この「価値観やスタンス」はとても重要です。だからこそ、CRAZY CAREERでは、企業にも求職者にも深く入り込んで、価値観やスタンスでのマッチングを行っていきます。

企業の成長と全力で向き合う人材との出会いをつくる

―求職者が、価値観の近い企業に入社するメリットは想像しやすいですが、企業側のメリットはどこにあるのでしょうか。

元木:たくさんメリットはあるのですが……。特に大きいのは、「企業を変える可能性のある人材と出会えること」だと思っています。スキルマッチではなく、カルチャーマッチだと、時に経営者以上に会社の可能性を信じ、会社の成長と全力で向き合ってくれる人とマッチングできるんですよ。そういうたった一人の存在によって、会社全体の雰囲気が良い方向へ変わると考えています。

吉田:僕たちはCRAZYで、日々それを実感しています。会社は人間が作っているもの。会社の成長に欠かせない事業だって、人なしでは成り立ちません。CRAZY CAREERもそうです。「自分の手綱を自分で握れる“幸せな人”」を増やしたいという元木の強い願いが、この事業を誕生させました。

最前線で事業開発に取り組んできたメンバーで

ちなみに元木に、人材業界での経験はありません。CRAZYに人材事業を展開する予定もありませんでした。でも、彼の強い情熱によって新たな事業が生まれようとしているんです。会社を変えるのに重要なのは、既存のスキルや経験ではなく“真の願い”に基づいたマッチングだということを、彼自身が体現しています。

あともうひとつ、カルチャーマッチならではの大きなメリットがあって。一般的な採用活動では、まずマッチしないであろう人材を採用できます。

―一般的にはマッチしない人材をマッチできる?具体的に教えていただけますか。

吉田:まずは、CRAZY自体が婚礼業界だとありえないと言っても過言ではない経歴のメンバーで構成されているんですよ。例えば、ウェディングプロデューサーを、電通のコピーライターやリクルートのトップ営業、外資系コンサルなど、多種多様なキャリアを歩んできた人たちが務めてきました。高いスキルを持つメンバーの存在が、革新的なサービスの実現を可能にしてきました。

これは、その人の「真の願い」を言語化した上で、カルチャーマッチを重視しているから実現できている採用です。スキルベースでの採用活動では不可能だったと思います。このプロセスを、もちろんCRAZY CAREERにも応用していきます。

「人間と人間」として向き合うから、できるマッチングがある

元木:事業立ち上げフェーズで生まれた、CRAZY CAREERの事例も1つ紹介させてください。実はリリース前の段階で、既にマッチングが実現した事例が出ています。

MOSH」という、クリエイターさんの“情熱”をITサービスで支援する企業さんの採用に伴走させていただいたときの話です。僕たちがMOSHさんに紹介したのは、業界も業種も全く異なる求職者の方でした。求職者側にも、MOSHさん側にも深く話を聞く中で、人生観やキャリア観といった互いの深いカルチャーの部分が「すごく合いそうだな」と思えたんです。面談も順調に進み、内定も出たんですよ。

採用担当の方とのメッセージのやりとり

何より嬉しかったのが、MOSHさんが僕らを「最高のパートナー」だと言ってくれたこと。まさに、CRAZY CAREERの強みが活かせた事例だと思いますね。

―求職者にとっても、企業にとっても、カルチャーでのマッチングはメリットが大きいことは分かりました。でも、資格や経歴といった目に見えるスキルマッチよりも、マッチングの難易度は高いですよね。ビジネスモデルとしては、どのように考えているのでしょうか。

吉田:おっしゃる通り、求職者にも企業にも深く入り込んで、本人も気づいていないような「真の願い」を引き出していくのは、非効率的です。ただ、それは短期で見た話です。中長期的に見たとき、この事業は成長すると信じています。

まず前提として、僕たちは単に“儲けるため”に人材事業に乗り出したわけではありません。これまでもそうであったように、どんな場面でも、CRAZYはお客さまの人生に向き合うことを貫きたいと思っています。だからこそ、お話次第では、現職に残ることや、CRAZY CAREERのパートナーではない企業への転職をおすすめすることもあると思います。

転職エージェントとしては、一見非効率的かもしれません。でも、「人間と人間」という本質的な付き合いを重ねているから、口コミで評判が広がっていったり、次に転職を考えたときもCRAZY CAREERを選んでくれたりすると考えています。もしかしたら、CRAZY CAREERがきっかけで数年後にCRAZY WEDDINGで結婚式を挙げてくださる方もいるかもしれません。また、パートナー企業に対してもマッチングをして終わりではなく、より良いカルチャーづくりをCRAZYがサポートさせていただくことも想定しています。個人とも法人とも中長期でお付き合いすることを見通して、ビジネスモデルを設計しています。

開業当初「斬新」と言われたIWAI OMOTESANDOの結婚式スタイルは、
リアルなクチコミによって広がっていった

このように、短期で見ると非合理的なのですが、中長期で見るとむしろ合理的なんです。それは、同じように人生に向き合うことを貫いてきた結果、結婚式大手クチコミサイトで東京都ランキング1位を更新し続けている「IWAI OMOTESANDO」がすでに証明してくれています。

まず僕たちが、常識を越えて理想に挑み続ける

―最後に、CRAZY CAREERが描く未来について想いを聞かせてください。

元木:CRAZY CAREERは、人も、企業も、社会も豊かにする可能性を秘めていると思っています。「且つ経営」の企業が元気になると、現代の資本主義社会と矛盾する社会課題がどんどん解決されていく。そんな且つ経営の企業をフィールドに真の願いに沿って生きる人たちが増えていく。

でも、先ほどもお話したようにCRAZYも挑戦しているから分かるのですが、「且つ経営」に挑み続けるのはすごく難しい。諦めたくなる場面もたくさんあります。だからこそ、且つ経営の企業同士手を取って、支え合っていきたいですね。

吉田:スキルマッチだと出会えないような人材とのマッチングや、よりカルチャーマッチが重視されるマネジメント層の採用にはぜひご期待いただきたいです。これまでにはなかった出会いを、CRAZY CAREERが本気でつくります。

また、CRAZYは婚礼事業を中心に運営してきました。今後も結婚式に本気で向き合っていくのは変わりません。ただ、「ご一緒したいな」と思う企業さんがあっても、結婚式とのコラボでは実現が難しい場合が少なくありませんでした。CRAZY CAREERができたことで、その幅が一気に広がります。この事業を通じて、様々な企業の理想の実現を応援していきたいです。そのためにも、僕たちがまずは「且つ経営」に挑み続けます!


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企画・編集:池田瑞姫
執筆:仲奈々
撮影(一部):kuppography
デザイン:林隆三


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