2024.04.24

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「真の願い」から始めるキャリアに伴走したい −CRAZY CAREERとは? 前編−

株式会社CRAZY(以下、CRAZY)は、2024年4月24日に転職エージェントサービス「CRAZY CAREER」をスタートすることとなりました。

CRAZYは、「人々が愛し合うための機会と勇気を提供し、パートナーシップの分断を解消する」をパーパスに掲げ、創業以来、CRAZY WEDDINGを始めとする婚礼事業を中心に運営をしてきました。

なぜ、婚礼事業をしてきたCRAZYが、人材事業をスタートさせるのか?求職者に、どんなサービスを届けたいのか?

「結婚式も転職も、“人生”に向き合う瞬間です。だから、人生と向き合い続けてきたCRAZYが人材事業を始めるのは、自然なことでした」

そう語る、CRAZY CAREER 事業責任者の元木に、話を聞いてみました。

元木啓貴(もときひろき)
大学時代から人々のキャリアに関心を持ち、500名以上の面談やイベント実施を経験。CRAZYに新卒入社後、新規事業立ち上げや戦略策定に従事し、さらにX-Tech事業の推進責任者としてオンライン結婚式や結婚式のDX、新アプリ開発に取り組む。現在は、事業開発マネージャー兼CRAZY CAREER事業責任者を担う。

転職エージェントをはじめるのは、自然な流れだった

―創業から約12年、結婚式を中心に事業運営をしてきたCRAZYが、なぜ今転職エージェント事業を行うこととなったのでしょうか。

元木:まず前提として、CRAZYは創業から一貫して「人生」を扱ってきた会社です。それを実現できる一つの方法が「結婚式」でした。だから僕たちが、自分の人生と向き合う機会として、結婚式と同じくらい大きな節目である「転職」に目を向けるのは、自然な流れでした。

また、これまでCRAZY WEDDINGで結婚式を挙げてくださったOBOGさんから、キャリアの相談を多数いただいていたことも、きっかけのひとつです。

―そういえば、CRAZY WEDDINGで結婚式を挙げたOBOGさんから、CRAZYに入社する人も多いそうですね。

元木:現在は、全社員の1〜2割がOBOGさんなんですよ。結婚式を通して自分の人生について考え直した結果、CRAZYに入社するという選択をしてくれるのは、とても嬉しいです。

CRAZY WEDDINGでは、結婚式を挙げるおふたりと担当プロデューサーが「お客様とサービス提供者」ではなく「人間と人間」としての関係性で、結婚式を一緒につくります。そんな関係性だから、準備期間は式のことだけでなく、「人生」や「未来」についても一緒に扱います。その過程で、「キャリアの悩み」をご相談いただくことは、珍しくありませんでした。なので、結婚式後にプロデューサーを始めとする社員が、個人的にキャリア相談に乗ったり、フィットしそうな企業を紹介することもあったんです。

「真の願い」に立ち返る

―だから今回、あらためて仕組みを作った、と。

元木:はい。でも実は、この人材事業をリリースした背景にはもう1つ、僕自身の転職活動を通じて感じた“葛藤”も反映されているんです。

―CRAZYからの転職を考えていたのですか?

元木:そうなんです。当時も新規事業開発をリードしていたのですが、思うように成果が出なくて…。「社会的に自分の価値を証明をしたい」という気持ちの大きさに比例して、「それを成し遂げられないのではないか」と徐々に自信がなくなっていきました。自信がなかったことには、後になって気がついたんですけどね。「環境を変えれば、悩みが解決されるはずだ」と転職エージェントに登録しました。その結果、3社の内定をいただくことができたんです。でも最終的には、CRAZYで再出発する決断をしました。

―なぜ、内定をもらったのに「転職しない」という選択をしたのでしょう。

元木:自分の「真の願い」に立ち返ったら、CRAZYでもう一度挑戦するのが僕にとっての正解だ、と気づけたんです。

お世話になったエージェントさんは、「今伸びている業界」や「自分のスキルや経験を活かせる企業」を丁寧に教えてくれました。これまでのキャリアの延長線上で効率よく転職活動をするには、どれも大事な情報で、とても助かりました。

でも、内定承諾前にふと思ったんです。「本当に後悔しないのかな。僕は何を求めて転職活動を始めたんだっけ」って。そこで出てきたのが「人間の可能性を信じたい」という願いでした。

そのためにはまず自分の可能性を信じることが必要で。確かに、社会的に評価されやすい会社に転職したら、一時的に自信が持てるかもしれません。でも、それって結局「他人軸の評価」なんですよね。本当の意味で、自分に自信を持つのは難しい。このまま他人軸の評価に囚われていたら、自分の可能性を信じられないまま、時間だけが過ぎてしまう。それに気づけたから、まずは自分の可能性を信じてCRAZYで挑戦し続ける決断をしました。

「真の願い」を叶えるって、実はとてもシビアなことで。何かやりたいことにチャレンジしたから叶う、みたいなものではないと思うんです。僕の場合は「人間の可能性を信じたい」という真の願いに対して、分かりやすく自分のビジネススキルとの矛盾が生まれました。その結果、真の願いを諦めそうになった。正直、戻った今も葛藤することはたくさんあります。思ったように仕事が進まず、自信を無くす場面だって多いです。それでも「人間の可能性を信じたい」という真の願いに気づけたから、日々生まれる矛盾に対して諦めずに挑戦し続けられることをとても幸せだと感じています。

社会人や母、姉など様々な役割を置いて、
「一人の人間としてどう生きたいの?」と問うカルチャーがCRAZYの特徴

―元木さんはどうやって「真の願い」に気づけたのでしょうか。

元木:「人間と人間」として向き合ってくれる人が、僕の周りにたくさんいてくれたからですね。CRAZYには、「あなたはあなたの人生をどうしたいの」と問いをくれる仲間がたくさんいます。また、転職活動をした時の内定先の代表は、「元木くんが人生をかけてやりたいことは何なの」と聞いてくれる人でした。その人たちがいなければ、僕は転職をしていただろうと思います。そしてまた環境に左右されて「こんなはずじゃなかったのに」と自信を失って落ち込んでいたかもしれない。本当に感謝しています。

そんな体験から、「僕の周囲の人たちがそうしてくれたように、転職エージェントにもキャリアだけでなく人生とまるごと向き合ってくれる人がいてくれたらいいな」と考えるようになって。次第に、「人材業界に革命を起こしたい」という強い願いになっていきました。人生を起点にキャリアを考える人たちが増えれば、みんなの人生はもっと豊かになる。それが広がると、社会はもっと豊かになる。そう確信しました。これが、僕が見つけた「自分の可能性を信じて、人生をかけて成し遂げたいこと」でした。

「真の願い」が叶う人生を描く、面談プロセス

―「真の願い」に立ち返ったことで、自分が進みたい道が見えてきたのですね。では、CRAZY CAREERのサービス内容について教えてください。

元木:一言で言うと、「自分の人生をどう生きたいか」「どんな未来を描きたいか」から、キャリアを考えるサービスです。初回面談では人生についてしっかり話します。自分の内側にある「真の願い」の声に気づく時間です。この「真の願い」がすべての土台となる重要な要素です。そして、次の面談ではそこで見えてきた願いに対して、人生から逆算したキャリアの設計を行います。もちろん、面談以外にも、不安や迷いが生じたとき、何かを深めたいときの壁打ち相手になります。心から納得できるキャリアを歩むために、お客さまの人生そのものに伴走するサービスです。

―なぜ、CRAZY  CAREERでは人生の伴走ができるのでしょうか。

元木:ナレッジ、スキル、そしてマインドがあるからですね。まず、U理論やインテグラル理論、成人発達理論などすでに体系化されている様々な理論を重ね合わせた、CRAZY独自のナレッジがあります。

次に、CRAZYには「非言語領域」を扱うスキルがあります。社員は日常的に人生の話をしているので、感情や潜在意識といった、言葉にできない“何か”にとても敏感です。だから、目の前の人の、自分自身すら気づいていない「真の願い」を感じ取ることができるんですよね。「本当の気持ち」や「本音」って、自分でも気づいていないことが多いんです。一人でそこに辿り着くのはとても難しい。そこに僕たちの介在価値があると考えています。

そして最後に、CRAZYには「人間と人間」というマインドがあるからです。結婚式と同様に「エージェントと求職者」ではなく、「人間と人間」として伴走します。サービス提供者と受益者を超えた関係性だからこそ一緒に考えられる、人生やキャリアがあると思っています。

勇気を持って選んだ道なら、どんな道でも背中を押したい

―この3つがあるから、CRAZY  CAREERはキャリアだけでなく、人生に伴走できるのですね。では、なぜ「真の願い」が重要なのでしょうか。

元木:僕は、幸せの定義が何かと問われたら、死ぬ前に「良い人生だったな」と思えることだと思っています。そのためには、自分の人生の手綱を自分で握る必要があります。ただ、多くの人は「一般的にはこれが正しいから」「社会的にはこうあるべきだから」といった他人軸の理由で、何かを諦めていることが多い。諦めていることに気づかないふりをしている人だってたくさんいます。結果としてそれが、言葉にできないモヤモヤや、焦燥感となって自分を苦しめることになるんですよね。なんとなく転職活動をしていた頃の自分もそうでした。

CRAZY  CAREERでは、この非言語領域にタッチして、「真の願い」に触れていきます。真の願いが分かったら、あとはその願いに向かって勇気を持って一歩踏み出すだけなんです。その一歩は本当に生きたい自分だけの人生へと確実に近づけてくれます。なので、最終的に起業や独立といったCRAZY  CAREERのサービス外の選択をしたとしても、真の願いに基づくものであれば、僕たちは全力で応援します。

でも、真の願いに一人で辿り着くのはとても難しいし、一歩踏み出すにはとても勇気がいる。だから僕たちは、一緒に真の願いに触れ、心を込めて背中を押す存在でありたいと思っています。

―でも、CRAZY CAREERを通じて転職が決まらないと、採算は取れないのではないですか?

元木:そこはもちろん、ビジネスとして成功させるための仕組みは用意しています。でもそれ以前に、僕たちとお客さまは「エージェントと求職者」ではなく、「人間と人間」ですから。目の前の人が勇気を持って選んだ道なら、どんな道でも素晴らしい。その信念が変わることはありません。

“キャリア”じゃなくて、“人生”を考える

―先ほど、「人材業界に革命を起こしたい」というお話がありました。元木さんはCRAZY  CAREERでどんな革命を起こしたいと考えているのでしょうか。

元木:転職市場に、「人生を起点にキャリアを考える文化」をつくりたいんです。今の人材業界では効率化を重視した結果、「こんな役職に就きたいなら、こんなキャリアを積むのが安全だ」「この業界が伸びているから、異業種転職するならここがいい」といった“確率論”的な発想で提案を進めるスタイルが基本になっています。確かに、数字を見るとそれが正しいのかもしれない。でも、“あなたの人生”にとってそれが大事なのかは全く別の話です。

もちろん、最初から大きな変化を起こせるとは思っていません。でも、CRAZY CAREERで転職する人が増えたり、口コミで「こんな転職活動があるらしい」と広まったりすることで、「私も“キャリア”じゃなくて“人生”を考えたい」という人が増えていく未来を想像しています。そうやって求職者サイドが変わると、エージェントサイドも変化せざるを得なくなって、新しい文化が形成されていくと思うんです。

―なるほど。ただ、新しい文化をつくるためには、求職者とエージェントだけではなく、転職先の企業の協力も必要ですよね。CRAZY CAREERでは、どのような企業が紹介先になる予定なのでしょうか。

元木:CRAZY CAREERでは、「且つ経営」に挑んでいる企業さんとご一緒したいと思っています。

どんな会社にも、「こんな社会にしたい」「こんな課題を解決したい」という理想があると思うんです。でも、資本主義社会において理想は、利益や効率性と天秤にかけられやすく、どちらかを諦めてしまうことが少なくない。

そんな中でも、理想を諦めることなく全てを実現する方法を探すことに挑戦する、「且つ」経営スタイルを目指す企業が日本にはたくさん存在しています。当然、どちらか一方を諦めた方が圧倒的に楽です。それでもなお理想を追い求める会社には、特有のエネルギーがあるんですよね。CRAZYでは、そういう企業を「且つ経営」と呼んでいます。

CRAZYも「且つ経営」を行う企業のひとつ

そして、「真の願い」に気づいた人にも、強烈なエネルギーがあります。働く人と会社のこの強烈なエネルギーの熱量や方向性がフィットしたときに、イノベーションが起こると信じています。

自分の人生の手綱を自分で握れる“幸せな人”を増やす

―最後に、元木さんがこの事業にかける想いを聞かせてください。

元木:僕自身、これまでの人生を振り返ると、社会的な評価に囚われて生きてきたと感じています。自分の理想に突き進むのは怖いし、周りと比較して不安になることもある。それは、「真の願い」に気づいた今でも変わりません。でも、それ以上の手応えや喜びを実感しています。

周りに流されるのって、正直楽なんですよ。評価されると嬉しいし、レールに乗ったほうが稼げる可能性だって高いはずです。それで得られる充実感も、もちろんあると思います。でも、「あぁ、生きてるな」と思えるのは、自分の手綱を自分で握っているとき。人はそれを「幸せ」と呼ぶんじゃないかな、と思うんです。

ありがたいことに僕の周りには、僕が僕らしい人生を歩めるように伴走してくれる人がたくさんいました。そのおかげで今、“幸せな人生”を生きることが出来ている。だからこそ次は僕が「自分の手綱を自分で握れる“幸せな人”」を増やしていく番だと思っています。人生をかけてこの事業を成長させていきたいです。


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企画・編集:池田瑞姫
執筆:仲奈々
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