2020.05.03

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“おうちでお祝い”にフォーカスして予想外の反響に!「IWAIのお祝いごはん便」がこだわった特別な食事体験の作り方。

CRAZYの自社ブランド施設、IWAI OMOTESANDOは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に伴う外出自粛要請の状況下でも、ご家庭でフルコース料理を楽しんでいただけるように、クール宅急便でお料理をお届けするサービス「IWAIのお祝いごはん便」をリリースしました。

考案当初は2名セットで15,000円という価格のため、そもそもご注文をいただけるのかという懸念もありましたが、スタートから1週間経った現在、約200食のご注文をいただくに至りました。

なぜ、メンバーすら予想外なほどの反響をいただくことができたのでしょうか?この疑問を解決すべく、クレイジーマガジンの編集者を務める佐藤史紹が、IWAI OMOTESANDOの総料理長である布施真さん(以下 布施さん)にお話を伺いました。

取材の中で見えてきた新サービスの具体的なノウハウや、ビジネス観点での裏話は、飲食業界や婚礼業界の皆様にとって、何かのヒントとなるのではと思い、記事を書かせていただきました。「IWAIのお祝いごはん便」の反響の裏側をぜひご覧ください。

布施 真(ふせ まこと)
IWAI OMOTESANDO 料理長。服装学院卒業後、アパレル会社にてバイヤー、販売、商品企画等の業務に従事する。ファッションはアートであると考えていたが、料理は五感を使い、さらに一瞬で消えるアートだと感じフランス料理の道に転身する。都内のフランス料理店で働いたのち、渡仏。パリの三ツ星シェフ、ヨーロッパ最優秀シェフの元などで二年半、部門料理長として腕を磨く。その時に働いたレストランの1つが100年以上続くクラシックなフランス料理のレストランで、そこで向き合った料理のあり方が自分の指針になる。 帰国後、都内数店舗の料理長を務める。そのなかでTV 番組、雑誌、食事療法の医学会等の料理監修を請け負う。後、CRAZYの理念に共感しIWAI OMOTESANDO立ち上げと共に参画。

■お祝いの日に、少しの手間で、温かいフルコースを

多くの飲食店が感染拡大防止のため営業を自粛する中で、配達や先払い制度などで新しい取り組みが出てきました。その中で、本サービスは「クール宅急便」という形での販売形式を採用しています。その理由を布施さんに聞いたところ「ただ食事を届けるだけではなく、温かいもの、そして自分で少しでも手間を加える体験ができるものを届けたかった」と語ってくれました。

「食材のおいしさを保つために、真空パックに包んだ状態でお届けし、お客様自身に温めてもらいます。また、調理の順番や盛り付けにもこだわり、メニューには盛り付け方などを詳しく載せています。」と布施さんは言います。

IWAIのお祝いごはん便は、本来なら誕生日や結婚記念日にお祝いの食事に出かけたかった、というお客様にご自宅で美味しく召しあがれる、温かいフルコース料理を提供しています。

実際に必要な調理は数分の湯煎と盛り付けだけにも関わらず、国内外の星付きレストランで腕をふるってきたシェフだからこそ、お客様の口に入る瞬間の美味しさを追求しました。

■様々な“ いいわけ ”で、特別な1日を演出する共犯者になる

美味しさだけではなく、「IWAIのお祝いごはん便」は食事の時間の過ごし方も楽しんでいただけるようになっています。何を祝う日なのか改めて意識してもらうために、メニューにはお祝いの内容を書く「   」(空欄)があります。

また、非日常の空間を楽しんでいただくために、好きな服を着て、音楽をかけ、素敵な食器やグラスを選ぶことをお勧めしたり、日頃の感謝やお祝いのメッセージをかけるようにカードが同封されていたり、強制では無い形で、自然とお祝いの雰囲気を作り出せるような仕組みがあります。

これらの演出を取り入れた理由を、IWAI OMOTESANDO支配人の吉田勇佑さんに聞きました。

日常の中に、特別な1日を作るには、お客様も一緒に取り組んでもらうことが大切だと思っています。お客様に直接お会いすることが叶わない私たちでも、そのきっかけを作り出すお手伝いをすることはできます。“いいわけ”を作る、とも言えると思います。」

結婚式や誕生日などの人生の節目は、それを“いいわけ”にすることで、改めてお互いの気持ちを伝え合うという役割を果たしています。「IWAIのお祝いごはん便」も、様々な“ いいわけ”を散りばめることによって、他にはない体験価値を生み出しているのでした。

■経営的にも、衛生的にも最適なお届けの仕方

お祝いの場をプロデュースするこだわりが詰め込まれた「IWAIのお祝いごはん便」ですが、クール宅急便を選択したのにはもう一つ理由があると、布施さんは語ります。

「近隣へのデリバリーサービスにした場合、配達のための人件費を考えると、この値段でフルコースの料理を提供するのは難しくなります。また、人が移動しなければならないという衛生面でもリスクがある。そのような様々なリスクを回避するために考案したのが真空パックで包装した料理をクール宅急便で送るという形でした」

実際の料理中も衛生面のケアをしているという布施さん。
「料理をするときは、マスクをして手袋をして、アルコール消毒を徹底します。見えないところだからこそ、手を抜かない。お祝いをしたのに風邪をひくなどといった悲しいことを起こさないようにしています。」と話してくれました。

■料理の盛り付けとともに、嬉しい声が

届いた料理は、温めるものを湯煎したあと、メニューにしたがって盛り付けることで完成します。

ご家族で誕生日を祝うためにご注文くださった方は、お子様が楽しそうに盛り付ける姿を見てとても嬉しかったと教えてくださいました。自ら手を加えるという一手間が、家族のコミュニケーションに彩りを与えます。

※画像を投稿してくださったのは、nao_wedding215さん(上)、aco0928 さん(下)

実際にサービスを利用した方からは、「湯煎で数分と、調理がとっても簡単で、味も美味しかったです。」「このような情勢下でも、パートナーとの素晴らしい思い出を作れました。」「レストランでフルコースを食べる時と同じような気持ちになれた。」などの嬉しい声を頂きました。

■「お祝い」と「美味しい食事」が、人生を豊かに彩る

取材を通して、「IWAIのお祝いごはん便」は、「お祝い」という一貫したコンセプトを通して、食事だけでなく「体験を届ける」ことを追求したことで、多くのお客様に受け入れていただけたということがわかりました。

飲食業界や婚礼業界の皆様は依然厳しい状況の中で、新しいサービスの形を模索している最中だと思います。IWAI OMOTESANDOが考え、行ってきたことを共有することで、皆様が励まれている事業が、根本にあるコンセプトを保ちながらも新しい形に変わっていくヒントに繋がりますと幸いです。

まだまだ自粛の期間は続きますが、美味しい食事を囲む時間を通して生まれる会話や味覚への刺激が、人生の豊かさを取り戻させてくれると信じています。


IWAIのお祝いごはん便は、こちらの商品ページからご注文いただけます。

IWAI OMOTESANDOについて
完全オーダーメイドのオリジナルウエディングブランド「CRAZY WEDDING」を運営する株式会社CRAZY初の自社ブランド施設。人生の節目を祝う会場として2019年2月にオープンし、開業初年度で300組以上のお祝いごとをプロデュースしてきました。結婚を広く発表する「新郎新婦中心」の披露宴スタイルではなく、共に時間を楽しむ「ゲスト中心」の新しいスタイルで行う結婚式をプロデュースし、業界のクチコミサイトでも高い評価を獲得しております。

writer:佐藤史紹


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