CASE

過去の挫折を愛せるようになった結婚式

IWAI OMOTESANDO(以下、IWAI)の結婚式は、一般的な結婚式にある高砂や豪華な装飾、ケーキ入刀がなく、空間もプロセスもとてもシンプル。その分引き立つのは、人と人との関係性や想いです。この「Voice」シリーズでは、おふたりがどんな気持ちで当日を迎え、何を感じたのか。より臨場感をもってお届けするべく、ご本人への取材をもとに、おふたり目線での口語表現でお届けします。

Vol.5では結婚式準備には比較的ネガティブなイメージを持っていたというナオトさん・ミノリさんに、IWAIのプロセスを通してどんな気持ちの変化があったのか本音でお話しいただきました。


結婚式準備は、やることが多くて大変そう

私たちの結婚式の準備に対してのイメージは、「やることが多くて準備が大変そう」「ふたりが喧嘩しそう」と実は、良いものではありませんでした。

打ち合わせは、決まったプランの中から取捨選択していく作業なのかなと想像していたんです。だから正直、プロデューサー(※1)さんのことも「式場のおすすめのプランを紹介する人」だと思っていました。

「私は、おふたりの一番の味方でいたい」

しかし、IWAIを訪れてから、その認識がガラッと変わりました。

ふたりの想いや、人生にとって本当に大切なことを一緒に考えてくれるIWAIのプロセスやプロデューサーさんの存在は、準備に対してネガティブな印象を抱いていた私たちにとってとても衝撃的でした。

何でも言ってくださいね。私はおふたりの一番の味方でいたい

不安を抱えていた私に、真っ直ぐに伝えてくれたプロデューサーさんの言葉は忘れられません。もともとはプロデューサーさんに対して「スタッフとお客様」、という固い関係性なのかなと思っていたのですが、本当に親身になってくれて心を開くことができました。

過去を言葉にしていく人生ヒアリング

IWAIの準備は想像とはかなり違い、人生ヒアリング(※2)と呼ばれる、これまでの人生をプロデューサーさんと振り返る時間があります。

正直、「結婚式の打ち合わせで、なんで幼少期の思い出まで聞かれるんだろう」と思ったタイミングもありました。でも、どんな話も否定せず受け入れてくれて、話しづらい内容のときは、そっと部屋の窓を閉めて、安心して話せる環境を整えてくれたから、気づけば家族や友だちにも話せなかったことまで話していたように思います。過去を深ぼってもらったからこそ、ふたりそれぞれが大切な想いに気づくことができました。

やっぱり、この自分で生きたい

これまで自分は、「自分が良いと思ったものは良い」と言える人でありたい、と生きてきました。しかし、社会に出ると柔軟性を求められ、大人になるにつれて自分が思う「正しさ」に自信が持てなくなっている自分がいました。

そんなとき、人生ヒアリングで蘇った過去の記憶。

ひたむきに野球に打ち込んでいた泥だらけの日々。
憧れを叶えるためにひたすら勉強したこと。

その記憶の数々に、自分が人生で大切にしてきたことは“正面から向き合うこと”だと再認識でき、「やっぱりこの自分がいい」と自信につながりました。

これまでの人生、無駄なことは何ひとつなかった

私は長年憧れていた看護師の仕事を休職した過去がずっと心に引っ掛かっていて、引け目を感じていました。

でも、プロデューサーさんから「挫折を経験したからこそ、みのりさんは人の悲しみや痛みに気づける優しい人なんですね」と言われてハッとしました。

挫折した経験も、辛かった思い出も、無駄なことは何一つなかった

人生ヒアリングの打ち合わせやプロデューサーさんと話すなかで自然とそう思えるようになっていました。これまでネガティブだと思っていた過去も、プロセスを通して自分をつくる大切な一部だと思えるようになったんです。

ありのままを受け入れられたライフストーリー

そしてその人生ヒアリングの内容をもとに、プロデューサーさんが作ってくれたライフストーリー(※3)が、とても印象的でした。

ライフストーリーには、良いことだけでなく、挫折も後悔も書かれています。だからこそ、それらを糧にしながら今に辿り着けたのだと思うことができました。

こうして見ると、たくさんの経験をしてきたんだね

大したことない、と思っていた自分の人生。でも、ライフストーリーを通して見た私たちは、悩みながら、苦しみながら、それでも「自分らしくありたい」といつも頑張っていました。嬉しいことも楽しいことも、挫折も後悔も、すべてがあって今がある。と、自分の人生を受け入れられるような時間でした。

人生をまるごと知ってもらえた本番当日

そして、迎えた当日。一番印象に残ったのは、上映したライフストーリーを見ながら、家族や友人が泣いていたこと。

「悩んでいたことに気づけなくてごめん。でも、ふたりで支え合って今日を迎えられたんだね」と声をかけてくれた友だちがいた。

「ふたりのことを知れてよかった」と笑顔で送り出してくれた親族がいた。

上映中、母が新婦の手をぎゅっと握ってくれた。子どもの頃はよく手をつなぎながら眠りに落ちていた、そんなことを思い出した温かい時間。

ありのままの私たちを愛してくれる人が、こんなにいたんだ

この人たちがいたから、今の私たちがいるんだ

ライフストーリーに涙するゲストの姿を見て、そんな想いがこみ上げてきました。

IWAIのプロセスが、今後の人生のヒントになった

最初は、ただ「大変そう」「めんどくさそう」と思っていた結婚式の準備。でも、IWAIではこれまでの人生を振り返ることに重きを置いた準備だったからこそ、今後生きていくうえでの大切なヒントを得ることができました。

結婚式を経て、新郎はより自分らしく働ける職場に転職。IWAIのプロセス、結婚式を通して、ありのままの自分で生きる勇気をもらいました。今後も迷った時には、今回気付くことができた自分らしさに立ち戻りながら、等身大で進んでいきたいと思います。

※1プロデューサー:おふたりと共に結婚式を創り上げる担当のスタッフ。一般的には「プランナー」と呼ばれることが多いですが、結婚式のプランニングに留まらず、おふたりの人生に深く関わりながら大切な節目をプロデュースするという決意を込めて、「プロデューサー」と名付けています。

※2人生ヒアリング:プロデューサーと一緒に、おふたりのこれまでと今、これからを深めていく時間

※3ライフストーリー:ご面会でのヒアリング内容を元にプロデューサーが作成する、おふたりの人生が綴られた動画


「Voice-あの日が私にくれたもの-」バックナンバー

Vol.1「人前で読む手紙は、私には合わないと思っていた」
両親へ心からの感謝を言葉にできた結婚式

Vol.2「結婚式にお金をかけるなんて、無駄だと思っていた」
人生観まで変わった結婚式

Vol.3「親族は末席」それが常識だと思っていた
両家が垣根を越えてつながった結婚式

Vol.4 「結婚式で、こんなに仲良くなれると思っていなかった」
結婚から4年、お互いをもっと愛しく思えた結婚式

Vol.5「打ち合わせで、人生が変わるなんて思ってもみなかった」
過去の挫折を愛せるようになった結婚式

Vol.6「はじめは、シンプルな見た目が好みなだけだった」
本物の建築だからこそ、人が主役になった結婚式

Vol.7「新しいスタイルで、上司に失礼がないか不安だった」
組織を越えて信頼関係を築けた結婚式


執筆:仲奈々
編集:永井絢
バナーデザイン:岩田優里
結婚式写真撮影:kuppography

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