これからブランドとファンとの間に求められるものとは?

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2017年3月18日〜4月30日、JR新宿新南エリアに位置する株式会社ルミネの新業態である「ニュウマン新宿」は、ルミネとは少し異なる独立したブランドとして、新しいチャレンジをしていることをお客様に感じていただくために1周年記念のブランドアニバーサリーイベントを開催しました。

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CRAZYは、そのPRから一部キャンペーン、イベント実施に到るまでおよそ1ヶ月半にも及ぶ期間のトータルプロデュースを担当させていただきました。本企画を担当したクリエイティブディレクターの林氏によれば、このプロデュースは、ブランドの価値をファンに新しい形で届ける方法を模索したものだったといいます。

そこで、今回は、林氏にプロジェクトの背景を詳しく伺いながら、ニュウマン新宿がアニバーサリーイベントにかけた想いと、林氏の考える、これからの時代のブランドに求められるファンとのコミュニケーションの形について紐解いていければと思います。

ー どのようなきっかけで時代を牽引するニュウマン新宿が、CRAZYに依頼をしたのでしょうか。


ニュウマン新宿のメンバーの方が CRAZY WEDDING にゲストとして参列されたことがきっかけでした。私たちが作ってきたウェディングを体験していただき、「ただ常識を否定するだけではなく、既存の文化に対して本質的な向き合い方をしている」という感想を抱いてくださったようです。

ニュウマン新宿も、今までにはない文化を新宿から発信していくということを目指して1年目の営業を終え、さらにそのメッセージを強く表現していきたいと考えていたタイミングだったので、CRAZYとかけ算をして挑戦的なものを作ろうとご依頼くださいました。

ー どのようなプロデューステーマだったのでしょうか?


コンセプトは “ NO NAME JACK “
です。

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「あたらしいは、無名だ。」から始まるメッセージを添えて、ニュウマン新宿の提唱する「あたらしい生き方」は、名前に縛られはしない、という可能性や自由さを表現しました。

前例がないことに恐れずに挑戦する企業として、強いシンパシーを感じていましたし、このコンセプトならお客様の新しい一歩を後押しできると思いました。

ー 開催期間が1ヶ月半という大規模なものだと伺いました。


 はい、そうです。今回のイベントは、大枠で分けると12種類のプロデュースを行いました。

■CRAZYのプロデュース全容

○ショップマスターの皆様への研修
○ショーウィンドウの装飾(4回転)
○エントランスの装飾
○ファッションショー型イベントの開催(同日2公演)
○スクール型イベントの開催(同日2公演)
○招待型イベントの開催
○特設ウェブページの開設(ティザー&本サイト)
○タブロイドの発行
○1周くじキャンペーンのデザイン
○広告用ビジュアルの作成(朝日新聞広告枠・SNS用)
○エキナカ販売促進用広告の作成
○販促用動画の作成


クリエイティブとして全体を統括していましたが、特に力を入れて設計したのが、4パターンに様変わりしていくショーウィンドウの装飾です。

イベントのPRを目的としたショーウィンドウもあれば、イベント中のコンテンツと連動させたり、エイプリルフールにかけた装飾で、お客様を楽しませることを目的としたものもありました。

①3月1日〜17日
一面に貼られた封筒には「せっかちなきみへ」「愛情深いあなたへ」 など、誰でも一つは当てはまるような宛名が。自分に当てはまるものを剥がして持ち帰れるようになっています。その中にはニュウマン新宿からのメッセージとイベントのご案内が入っていました。

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②3月18日〜31日
白いケープを纏ったマネキンが立ち並ぶディスプレイ。25日には、ファッションショーの企画に合わせ、ショーウィンドウからマネキンが飛び出しました。

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③4月1日〜7日
泥棒が入って「o」が取られてしまい、「NEW Man(メンズ館)」になってしまったという、エイプリルフールとかけた遊び心のあるディスプレイ。

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④4月8日〜30日
NO NAME JACKのキービジュアルをモチーフにした演出。スポットライトの光に照らされながら、裏舞台に隠れていた無名の人が表舞台に立つまでのストーリーを表現しました。25日には同ストーリーの人数限定のイベントも開催しました。

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ー なぜ、4パターンも制作することにしたのですか?


 通常であれば、イベント期間中に何度もディスプレイを変えることはしません。デザインを考案する時間も、人件費も倍以上かかるのでリスクもあります。実際、装飾のチェンジはお客様がいらっしゃらない時間にするしかなく、夜通しで作業をしたこともありました。

しかし、新しい挑戦を表現するために、ニュウマン新宿も私たちも自身も、今までにない挑戦をしようと決意して実施することにしました。

ー 特に手の込んでいるように見える、手紙のディスプレイにはどのような狙いがあったんでしょうか?


正直これが一番大変でした(笑)

ショーウィンドウの外に200枚の招待状が入った手紙を貼っていったのですが、「多くの誰か」ではなく「自分に」向けられた招待状であると感じてもらうためにその1枚1枚の宛名は違うものを用意し、当てはまる宛名を選んでいただきました。更に、手紙を剥がすことによって、ショーウィンドウの中の装飾が姿を現わすといった設計だったので、そこに主体的な行動が生まれました。

ー お客様による主体的な行動が大事になってくるのですね。


 そうです。今ブランドに求められているのは、お客様が自分自身の意思でブランドに関わる行動をどれだけ生み出すか、ということだと思っています。

これまではCMや巨大広告など、一方的にブランド側からメッセージをつたえるのが主流でした。しかし情報過多の時代の中で似たような情報が溢れたため、お客様はその中にある嘘や意図に敏感になり、発信された情報が自分にとって有益かどうかを慎重に見抜くようになったのです。本当に自分にとって必要かを考え、触れてみて、選択して商品を手にするという体験を求めるようになったと言えます。

だからこそ、ブランド側はお客様側がそのように思考したり、行動するような余白や解釈の幅をもつことが求められています。一貫した哲学を持ちながらも、柔軟さを持っている。そんなブランドが今後は残っていくのではないでしょうか。

プロジェクトが始まった頃に担当者の方から「立地が良く目立つからという理由で来店するのではなく、◯◯をしようと、意思をもって来館していただけるブランドにしたい」というお話を伺っていました。

世界一の通行量がある新宿駅前で、なんとなくニュウマン新宿の存在を感じる数十万人に向けたコミュニケーションではなく、自分自身の意思と目的を持って関わってくれる数百人の顧客に向けたコミュニケーションを意図的に設計したのが、今回の手紙のブースでした。


ーお客様が関わる余白があることが大事ということですね。そのように考えた原体験があれば教えてください。


 ウェディングのプロデュースの経験ですね。CRAZY WEDDINGを始めた当初、結婚式は新郎新婦の幸せを一方的に伝える場でした。ゲストの不満のタネは、新郎新婦と話す時間がないということ。祝いに行ったはずなのに、気持ちを交わす時間も仕組みもなかったからです。

そこで、装飾ではお二人の気持ちを代弁する空間を作り上げ、進行もお客様の反応を見ながら大胆に変えていくオーダーメイドスタイルを作り上げました。そのプロデュースが、業界やお客様に受け入れていただいたことで、この概念は、ウェディング以外の業界も求めているのだと確信を持ちました。

私たちは、ただのブランディング会社ではありません。ブランドの魅力を抽出し、それが伝わるような関係性をデザインしていくというのが、CRAZYの真骨頂かなと思っています。

ー ありがとうございました。最後に読者やブランドを運営されている方に向けてメッセージをいただけますか?


 今回のプロデュースの裏には、ニュウマン新宿の担当者の多大な協力がありました。大型商業施設でのリスクのある挑戦に、必要な社内の調整ごとを一手に引き受けてくれたことに感謝しています。そのおかげで、挑戦的なアイディアもスピード感を持って実現することができました。見えないところで、共にリスクを負いながら戦ってくれたのだと想像しています。

ブランドの新しい形を作っていくのはファンであり、そのファンに近い現場で働く人たちの情熱なんだと、改めて気付かされました。

これからの時代、社会が変化する中で、そのような熱い想いを持った方々と一緒にコラボレーションしながら、魅力的なブランドを多く世の中に届けていければと思っています。まずは気軽にご相談いただけたら幸いです。


※CCAは企業のブランディング、周年パーティーのご相談をお待ちしています。

■追記

 ニュウマン新宿の案件から3年たった今年、林氏は新たな商業施設でのプロデュースに挑戦しました。舞台は、新大阪駅に位置する「ルクア大阪」です。

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 今回の展示のモチーフは花見。ルクア大阪に、本物の桜を見上げられる空間を生み出しました。桜の美しさに惹かれ、通りすがるだけだった人が一息つける時間を過ごし、ルクアというブランドが表現する「ここにしかない価値」を体験してもらうきっかけを作りました。(すでに展示は終了しています)

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writer:佐藤史紹

CRAZY MAGAZINE

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