INTERVIEW

人生を祝福すること、そこからあたらしい人生が始まる。

体験した出来事や、感じた気持ちを振り返ることで、人は自分の人生に自信を持てるようになると言われている。

オーダーメイドの結婚式「CRAZY WEDDING」は、「人生を変えるほどの結婚式を」と掲げ、式当日だけでなく、新郎新婦が歩んできた人生のストーリー、大切にしている価値観を知るプロセスを重視している。その中で、結婚式後に妻がCRAZY WEDDINGのプロデューサーへと転職した夫婦に話を聞いた。二人の人生が変わるまでのドラマとは。

ー今泉夫婦はどのような結婚式をされたのでしょうか。

今泉素子(以下、素子) みんなが椅子にかしこまって座るのではなく、野外でのピクニック形式で、ゲストがリラックスして楽しめる結婚式にしました。昼寝をする人が出るくらいラフな空間だったんです。

私たちが式で大事にしたかったのは、結婚を披露することではなくて「ゲストみんなの人生の思い出の1日」を作ること。この想いを引き出して形にしてくれたのが、担当プロデューサーの裕美(CRAZY WEDDING プロデューサー 森裕美でした。

今泉素子(Motoko Imaizumi)
新卒でベンチャーの広告代理店に入社。web、紙媒体、イベントプロデュースなどを担当。その後、ログハウスのBESS(株式会社アールシーコア)に入社し、ブランド制作と広報を担当した。「暮らしを楽しむ」というスローガンのもと、ログハウスや木の家で暮らす顧客の暮らしを取材しに全国を回る。BESSに同日入社した今泉友好氏と結婚。CRAZY WEDDINGで式を挙げ、自身の人生が大きく変わり、株式会社CRAZYヘ入社。CRAZY WEDDINGプロデューサーを務める。

今泉友好氏(以下、友好氏)Celebration」というコンセプトで、全員がここまで生きてきた人生を祝福をして、思い出の1日を作ってほしいという気持ちで式を挙げたんです。それが僕たちからお世話になった人たちへの感謝の伝え方だったから。

ー式を作る中で、どのようなことが印象に残っていますか。

素子: ヒアリング面会ですね。二人のなれそめや、結婚に至ったエピソード、しょうもないことで喧嘩した笑える話(笑)から、父との関係がうまくいっていないことや、母に褒められた記憶がないことなど、人生背景まで打ち明けていました。本当はどうしたいのか、何を大切にして生きているのか。石を投げると波紋が起こるように、私自身に沢山の気づきをくれる時間だったんです。

私からの話を聞いて裕美は「お父さんからお母さんへ、子育てへの感謝の手紙を読んでもらうのはどう? 」と提案してくれて。最初は「えっ」と思ったんですよ。あまりにもハードルが高いから。

結婚式に「行かない」と言っている父に、来てもらうことからお願いをしないといけないですし、これまで父の口から「ありがとう」とか「ごめん」とか聞いたことがなかったから……。だからこそ裕美は、父から素直に気持ちを伝えることで、家族それぞれの関係を更新しようと思ってくれたのだと思います。

結婚式当日の写真。左から順に素子さん、お父様、お母様。

父は昔からとても破天荒だったんです。職業が画家なので、まさにアーティストという感じで、家族はさておいても自分のしたいことには全く妥協をしない人でした。

私は、母がいつも見えないところで泣いているのを横目に「なんで家に帰ってきてくれないの」と怒りや悲しみをいつも抱いていました。でも素直にそう感じてしまうと、耐えられなくなってしまうから、笑い話にして今まで誤魔化して生きてきたんです。

でも裕美と話しながら「本当は寂しかったんだ」と分かったんです。父に感じていたのは怒りじゃなくて、寂しさでした。これ以上意地を張り続けても、何も始まらない。結婚式をきっかけに、素直な気持ちで向き合おうと心に決めたんです。

そして当日、父は母に「一言しかないんで。ありがとう」って……。そこから家族関係は大きく変わっていきました。私が父と関わるようになったし、父も素直に感情を伝えてくれるようになりました。

雪の日に父から安否確認の電話がかかってきたり、画家である父の個展を見に行ったり。まで一人では絶対に行かなかったのですが、CRAZYの最終面接の直前にも父の居る個展に行きました。「これから面接なんだ」と父に伝えている自分に驚きました。

帰り際、おもむろに父が描いた絵葉書を渡してくれて。裏には「お誕生日おめでとう」って書いてありました。その日は私の誕生日の2日後だったんです。

今まで「私は愛されていない」と思っていて……。でも絵葉書をもらった時に、そうじゃなかったんだと初めて分かりました。私は今ここにいることだけでちゃんと愛されてるんだ、って思えたんです。

ーそれは大きな変化ですね。

全て悩みの根底は、家族関係からきているのだと思いました。自信がないのも、勇気が持てないのも。でも家族関係が壊れていても、父と母から生まれ、今生きていること自体が、愛されている証だって思えたんです。今もへこむことはありますけど、もう自分の存在を否定することはなくなりました。

結婚式を通して家族との距離が近づいたり、素直な気持ちを伝えて、前向きにものごとを捉えられるようになったりと、私自身本当に大きな変化がありました。私が結婚式で変われたからこそ、同じように、自分らしく生きるためにあと一歩踏み出したい人たちの、勇気やきっかけになりたいと思い、CRAZYへの転職を決意したんです。

悔しかった結婚式が変わるきっかけをくれた

今泉 友好(Tomoyoshi Imaizumi)
高校卒業後、中華料理店を営んでいた父の背中に憧れ、経営を学ぶために若くして大きな裁量権のあるドン・キホーテへ入社。入社後すぐに2期連続で目標を達成し、店舗運営を担う。その後、友人が代表を務める中国茶専門店を共同経営。2015年、「感性を大事にする暮らしを世の中に広める」という想いに共感し、現職のログハウスメーカーBESSを運営するアールシーコアへ営業として入社。現在は店舗運営とマーケティングを担当している。CRAZY WEDDINGで挙式を挙げた後、「ご縁と人の想いの持つ力」について強く惹かれ、全ての朝を幸せにする活動 MEMH-Make Every Morning Happy-(メマー)を主催している。

友好氏:僕の場合は、素子が両親と向き合うことに必死で、結婚式の準備期間に自分のことはあまり考えていなかったんですよね。でも今思い出しても泣きそうになるくらい、式当日にすごく悔しい思いをしました。

僕は高校生の時から、人とうまくコミュニケーションを取れないことがコンプレックスで。友達に対して、ありがとうってちゃんと言えなかったり、連絡をまめに返さなかったり。人と話すことが苦手だからと、深い関わりを避けてきたんです。自分を守っていたんですよね。でも式当日、僕らのためにこんなにも集まってくれた人たちがいて、「今までなんて周りのことを思っていなかったんだろう」とハッとしたんです。

結婚式の最後に挨拶があるじゃないですか。本当は「友達がこんなにもたくさん集まってくれたのが嬉しかった」と、素直に言おうと思ったんです。でもどうしてもうまく言葉にならなくて、結局無難なことを言って終わったんですよ。それが本当に悔しくて、申し訳なくて、式が終わった後にひとりで泣きました。


それからは、思ったことをちゃんと素直に伝えよう、ご縁を大切にしようと強く思うようになって。友人との関わり方が変わりました。裕美さんを始め、半年間こまめに連絡をくださった健さん(CRAZY WEDDING コーディネーター 片田健や、当日のスタッフ皆さんが全力で支えてくれたからこそ変われたんだと思います。もし形式的な結婚式だったら、悔しいなんて感じていなかったはず。

素子: 彼は朝が苦手な人だったけど、結婚式を経て朝活を自分で開催するほど、早起きになったんですよ(笑)。

友好氏:人と会うことが嬉しくなったんです。あと一番印象的なのは、式当日の裕美さんの関わりですかね。

結婚式当日に撮影した写真。今泉夫婦に寄り添っているのは、担当コーディネーターの片田(写真左)とプロデューサーの森(写真右)。結婚式を経て4人はまるで兄弟姉妹のような良い仲を築いている。

人と深く関わること、向き合うこと

ーどのような関わりがあったのですか。

素子:友人による歌の余興のリハーサル時に裕美さんが「ちょっと待ってください。お二人をお祝いしたい皆さんの気持ちは、本当にそんなものなんですか」と伝えてくれたそうなんです。

「二人が皆さんと歌うのをどれだけ楽しみにしていたか、私は知っています。本当に二人を思うなら、それを見せてください」って。後日友人が泣きながら話してくれました。「プロデューサーの方が私たちのことを怒ってくれて、本気になれたんだ」って。

友好氏:自分がどう思われるとか関係なく、僕たちのことを考えて動いてくれたんだと伝わってきて、うるっときましたね。

素子:私、人と楽しく仲良くするのは得意なんです。嫌われないように、あんまり突っ込んで話さない距離感で。でも本当に相手のことを思うなら、想いを伝えることも大切なのだと、裕美に教えてもらいました。

―これらの体験を経て、プロデューサーとしてお客様にどう関わっていますか。

素子:お二人の心の中にある素直な気持ちに、気づいてもらえるように関わることを大切にしています。私がそうであったように、友人や家族から言われてきた言葉が、自分の本来の気持ちに靄をかけてしまうことってあると思うんです。周りはそんなつもりで言っていないのに、自分はそう解釈してしまい、自分らしさを閉ざしてしまうというか。

誰でもそういう経験があると思うのですが、そうした過去にとらわれるのではなく、今ここにある素直な気持ちに気づいて、自分の人生を心から祝福し、一歩踏み出せるきっかけを一緒につくりたいと思っています。私がプロデューサーにしてもらったように。

友好氏:僕たち夫婦は、今までお互い不器用に生きてきて、今の自分がダメだから頑張らなくてはと、常にマイナススタートでした。いつまでも自分を認められなくて、自信がなくて。

でも結婚式を通して裕美さんが「もういいんじゃないですか。こんなに自分のことを愛してくれる人がいて、頑張ってきた人生そのものが本当に素晴らしい」って言ってくれて、「Celebration」というコンセプトをくれて。僕たちは、頑張ってきたことをお互いに認め、祝福し合える相手だから、一緒に生きることを決めたんだと分かったんです。

素子:世の中に同じ夫婦は一つとして存在しないからこそ、二人にしかない、一緒に生きていくと決めた理由があることも知りました。だからこそ、新郎新婦の人生と向き合う時は、それを一緒に探し、気づくきっかけを与えられたらと思っています。

「素直な気持ちってなんなんだろう」と自分に問い続ける

―自信がなく、自分が頑張ってきたことを認められない人は多くいると感じています。今だからこそ二人が伝えられるメッセージはありますか。

友好氏:周りのことは気にしなくていい、何よりも自分が素直になることが大事ではないかと。僕は今まで怒りや悲しみを抑えてきたのですが、素直に表現するようにしたら、自分も周りも楽しい時間が増えました。自分が素直になることで、結果周りもハッピーになる。だから、「やりたいことや思った気持ちを、素直に表現して生きよう」と伝えたいです。

素子:とにかくCRAZY WEDDINGに来てくださいって感じなんですけど、結婚の予定がない方もいると思うので(笑)。「今感じている素直な気持ちは何だろう」と心の声に耳を傾けてもらえたらと思います。

家族関係にしても、仕事にしても、心からのコミュニケーションができていないと、相手に怒りや悲しみを感じることがあると思うんです。「本当はあなたと分かり合いたい」「強く言われて悲しかった」など本当の気持ちを伝えることが大切だと思います。

また、同じように今のパートナーや友人など大切な人たちと過ごす時間に、どんな喜びがあるのか、自分の心の声に耳を傾けること。それを言葉や行動にしていくことが、自分らしい人生に繋がっていくと思います。

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編集:高橋陽子 写真:浦口 宏俊

水田 真綾(@maya_mip)
Maya Mizuta

CRAZY MAGAZINE編集長。立ち上げた後、執筆・編集共に行っている。学生時代から人の世界観を形作る「メンタルモデル」に興味を持ち、「学習する組織」や「U理論」を学んで団体を創設、イベントを多数開催。趣味は、星を見て風を感じて森でお散歩をすること。愛読書はエーリッヒ・フロムの「愛するということ」。

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