元ブライダル業界のふたりが気づいた、 大切なのは『どこで』じゃなく『どうつくるか』 | CRAZY MAGAZINE | 株式会社CRAZY(株式会社クレイジー) | CRAZY,Inc.

2025.08.28

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元ブライダル業界のふたりが気づいた、 大切なのは『どこで』じゃなく『どうつくるか』

ブライダル業界出身で、何百組もの結婚式を見てきたシンヤさんとレイナさん。多くの結婚式を見てきたからこそ「結婚式は、どこで挙げてもあまり違いはないのでは」と感じていたふたり。そのため、自分たちが結婚式を挙げたいと思える会場が見つけられず、悩んでしまったといいます。

そんなふたりが、1年悩んで「ここで挙げよう」と決めたのが、IWAI OMOTESANDOでした。

なぜ、ふたりはIWAI OMOTESANDOで結婚式を挙げることを決めたのでしょうか。シンヤさんとレイナさんに、お話を伺いました。

業界を知ってるからこそ、結婚式をどこでやるか悩んだ

おふたりは、ブライダル業界出身だと聞いています。もともと結婚式をすることは決まっていたのですか?

レイナさん:新卒で結婚式場に就職したくらい、昔から結婚式には憧れがありました。だから「結婚するなら結婚式はするよね」とは思っていたのですが…。費用面はもちろん、たくさんの結婚式を見てきたからこそ、どこでやるかをすごく悩みましたね。

結婚式って会場にはいろんな形があるけど、中身にはそれほど違いはないな、と感じていて。結婚式場の外観や内装で選ぶしかないと思っていたんです。ただ、私たちはふたりともブライダル業界出身だから、ゲストもブライダル関係者が多くなります。「この式場はいくらだな」「このお花はいくらだな」と、みんな分かってしまう。それが、ある意味プレッシャーだったというか…。

それに、自分も結婚式場で営業をしていたから、いろいろ気になってしまうこともあって。プランナーさんが私たちのために提案してくれることも、利益とか効率とかを考えているのかな?なんて思ってしまったり。

こんな風に悩むくらいなら、思い切って結婚式はやめて、豪華な新婚旅行をしたほうが楽しめるかもしれない。当時はそんな想いもありました。

シンヤさん:僕は、結婚式をやらない選択肢はないな、と思っていました。結婚式って、素直に「良いもの」だと思うんですよね。人生の大切な節目となるし、自分たちを祝うために何十人と集まってくれる。人生において、そんな日ってなかなかありませんから。

ただ、どこでやるかは同じように悩みました。僕は以前結婚式の映像制作会社に勤めていて、その関係でいろんな式場を知っているし、それぞれの特徴も分かる。レイナさんも言っていたように、僕も「結婚式の中身は、どこも大きな違いがないな」と思っていました。

外観以外に違いがないように見える式場の中で「どこでやれば、自分たちらしい結婚式が挙げられるんだろう」と考え込んでいました。

そんなおふたりがIWAI OMOTESANDOを知ったきっかけは?

レイナさん:結婚式場で働いていた時に、仕事の関係でIWAI OMOTESANDOを調べたことがあって。最初は外観を見て「なんだこの変わった式場は」って思いました(笑)。

当時私が務めていたのは、大きなシャンデリアなど、きらびやかな装飾が特徴の式場だったので、シンプルで落ち着いた作りの会場を見てびっくりしたんです。

シンヤさん:
僕は、オーダーメイドの結婚式をやっていた当時からCRAZYのことは知っていました。「結婚式場は外観以外に違いがない」と思っていたから、オーダーメイドなら自分たちらしい結婚式ができて素敵だなと思っていたんです。そんなCRAZYが作った会場ということで、IWAI OMOTESANDOにも興味を持っていました。

先ほどもお話したように、結婚式は良いものだと思っていて、僕たちにとってやるメリットは多いにあると感じていました。ただ、それだけじゃなく、参加してくれるゲストにも何かを感じてもらえる機会にしたい。

「結婚式の定番の演出だから」という理由で当日のことを淡々と決めるのではなく「本当に僕たちがしたいことは何か」「ゲストが良いと思ってくれるものは何か」を一緒に考えてくれる式場で結婚式がしたい。

長年オーダーメイドウエディングを手掛けてきたCRAZYなら、それができるんじゃないかと期待があったんです。

レイナさん:
正直にお話すると、私はきらびやかな式場で、装飾もドレスも豪華な、いわゆる王道って感じの結婚式を挙げたかったんです。

私が好きだからという理由もありますが…。大好きな母が、結婚式にそういうイメージをもっていて。私の結婚式も、豪華な会場でキラキラしたドレス姿を見るのをずっと楽しみにしてくれていました。私の結婚式の一番の目的は、母への感謝を伝えること。だから、豪華な結婚式で「母を喜ばせたい」と思っていたんです。

IWAI OMOTESANDOはシンプルで素敵だけど、そういった意味では希望とは違うなと思っていました。ただ、シンヤさんがすごくおすすめするから「見学にだけ行ってみようか」となったんです。

IWAI OMOTESANDO:参道

衝撃を受けた2時間のヒアリング

実際にIWAI OMOTESANDOを訪れたときのことを教えていただけますか。

レイナさん:まず最初、ヒアリングに1時間くらいと聞いてびっくりしました!私が結婚式場で営業をしていた頃は、ふたりについてのヒアリングは15分程度。あとは演出やプランの説明がメインだったので、正直「ヒアリングにそんなに長い時間かけて、いったい何を話すんだろう」って思ったんですよ。(笑)でも、実際話し始めたらあっという間で。気づいたら2時間近く経っていました。

ーヒアリングではどんなことを話したのでしょうか?

レイナさん:「そもそも、自分たちがなぜ結婚式を挙げたいのか」をとにかく話しましたね。

結婚式を挙げる理由は、他の式場でも聞くと思うんです。でも、その深度が全然違うというか。私が「母親に感謝を伝えたいから」と言ったら「どうして感謝を伝えたいんですか」「どんなときにお母さまに感謝しましたか」「特に印象に残っているお母さまとの思い出は?」と、どんどん深堀りしてくれて。

自分でも気づかなかった本音や価値観が見えてきて、私はきらびやかな式場で結婚式を挙げるのが親孝行だと思っていたけど「本当にそうなのか?」「どうしたら本当の意味でお母さんに感謝の気持ちを伝えられるか?」と考えるようになりました。

シンヤさん:IWAI OMOTESANDOはヒアリングがすごいとは聞いていましたが、想像以上でした。

僕、普段から「自分がどうしたいか」「何が大事か」を考えている方だと思うんですよ。でも「シンヤさんにとっての“本当の幸せ”って、なんだと思いますか?」と問われて、僕は「自分の幸せをまだまだ追求できるな」って思ったんですよね。そして、IWAI OMOTESANDOは結婚式という手段を使って、それを見つけるサポートをしてくれているんだなって。

自分でも忘れかけていたようなものや、気づかないものを掘り起こしてくれる。自分では見つけられない価値観を引き出してくれるヒアリングでした。結婚式をするなら、やっぱりここがいいなと思いましたね。

レイナさん:私も、最初は「変わった会場だな」くらいの印象だったのが、見学が終わるころには「ここで挙げたい!」と感じていました。今まで、結婚式は会場でしか差別化できないと思っていたけど、IWAI OMOTESANDOのヒアリングを受けて「結婚式の本当の価値」を初めて真剣に考えて。「どこでやるか」よりも、自分たちの想いを「どうやって形にしていくか」こそが本当の価値なんじゃないか、って。ここでなら、その価値を実現できるんじゃないかと思えたんです。

やりたい会場か、やりたい結婚式か

ーただ、おふたりはすぐに決断はされなかったと聞いています。その理由を伺ってもよろしいでしょうか?

レイナさん:大きく理由は2つあって、1つは費用面です。先程もお話したように、ヒアリングの時点で「ここで結婚式を挙げたい」って気持ちはかなり固まっていたんですよ。ただ、やっぱり大きなお金なので、すぐに決めきれなくて。慎重に考えたいと思い「他の式場も見てみよう」となったんです。

でも、結局他の式場を見ても、やっぱり「IWAI OMOTESANDOで結婚式を挙げたい」って気持ちは変わらなくて。シンヤさんとも話して、私たちが本当に価値を感じるものなら「お金で諦めるのはやめよう」と決め、1年間結婚式費用を貯めることにしました。

IWAI OMOTESANDO:セレブレーションホール

もう1つの理由はどのようなものだったのでしょうか?

レイナさん:もう1つの理由は、私の母です。ずっと昔から、ホテルや豪華な装飾の式場で私が結婚式を挙げるのを夢見ていたので…。その夢を叶えられなくなってしまうのではないかと、そこが最後まで心残りでした。

母にIWAI OMOTESANDOで結婚式をしたいと思っていると相談したら「ふたりが決めたことなら」と反対はされませんでした。でも「結婚式場にしてはシンプルなところだね」「ケーキカットやファーストバイトはやらないの?」と戸惑っている様子もあって。

そんな母の姿を見て「母に感謝の気持ちを伝えたいのに、IWAI OMOTESANDOでやるのは私のわがままかな?」「やっぱり他の式場でやったほうがいいのかな?」と悩みました。

でも、ヒアリングのときに感じた「ここでなら、本当の意味で母に感謝を伝えられる」という直感を信じて、母が納得できるまで何度もプレゼンをしました。その結果、最終的には私以上に結婚式を楽しみにしてくれていました。

そして、最初の会場見学から1年後、あらためてIWAI OMOTESANDOへ訪れてくださったのですね。

レイナさん:はい。初回ヒアリングを担当してくれた方に連絡をしたら「またご連絡いただけて嬉しいです」と快く対応いただけて。1年前の私たちの話した内容も、しっかり覚えてくれていたんです。

実は私、前職では会社の方針上、見学にいらっしゃったお客さまへその場での決断をお願いすることも多くて。お客さまのペースを大切にできなかった、心苦しい経験もありました。

だからこそ、IWAI OMOTESANDOの「じっくり考えてから決めてくださいね」というスタンスには、当時の自分が肯定されたような、どこか救われるような感覚があったんです。

レイナさん・シンヤさんと、ヒアリングを担当したブランドプレゼンターの船越

自分と向き合った結婚式の準備期間は、人生の財産

結婚式準備で印象的だったことはありますか?

シンヤさん:やっぱり、人生の振り返りですね。IWAI OMOTESANDOの結婚式準備はちょっと特殊で。結婚式当日のコンテンツを決める話し合い以上に、生まれてからこれまでの人生を、プロデューサーさんと一緒に細かく振り返る時間が多いんです。そこで、今までにないくらい自分と向き合いました。「このときどういう気持ちだったか?」「どうしてそう思ったのか?」とプロデューサーさんが掘り下げてくれることで、自分一人では辿り着けなかった心の奥の本音に触れることもできて。

これからの人生をどう生きたいのか。大切な人たちへ、自分は何を伝えたいのか。この結婚式がなければ、ここまで真剣に考える機会がなかったかもしれません。僕にとっては、これが本当に価値のある時間でした。

1年悩んだけど、やっぱりここで結婚式ができて本当によかった

結婚式準備は、おふたりとも、ご自身にとって大切にしたいことを思い出す時間になったのですね。そんな準備期間を経て迎えた当日は、どんな1日になったのでしょうか?

レイナさん:語りきれないくらいですが…。私としては、一番の目的だった「母に感謝を伝えたい」という願いを叶えられた結婚式でした。どうやって実現するかプロデューサーさんと一緒にたくさん考えて、いろんな形で母に想いを伝える機会をつくることができました。

その中でも、一番印象に残っているのは母にドレス姿を見てもらった時間ですかね。実はドレス選びの段階から、母はものすごく楽しんでくれていて。「明日のドレス選び、楽しみで寝れない」って前日にLINEが来るくらいだったんです(笑)。

当日は、両親とのファーストミートという時間を作ってもらいました。家族だけの空間で、初めてドレス姿を見せたときの母の喜びが忘れられません。結婚式が終わってからも、会うたびに毎回「本当にいい結婚式だったよね」って言ってくれるんですよ。私のドレス姿を携帯の待ち受けにして、会社でも自慢してくれているみたいです(笑)。

最初は「ケーキカットやファーストバイトはないの?」と戸惑っていた母でしたが、本当の意味で感謝を伝える機会がたくさんある結婚式をつくれたから、こんなに喜んでくれるんだなって。たくさん悩んだけど、IWAI OMOTESANDOを選んで本当によかったなって、心から思っています。

あと、シンヤさんの友人について知ることができたのも大きかったです。一般的な結婚式だと、新婦と新郎側のゲストは「当日挨拶して終わり」なんてことも多いと思います。でも、IWAI OMOTESANDOでは結婚式の準備期間中に、ふたりで一緒にゲストとの歴史や関係性を振り返る時間がありました。

「この人がシンヤさんを支えてきたんだ」「シンヤさんにとって、こんなに大切な存在なんだ」と自然と思うようになって。私も「シンヤさんの大切な人たちと仲良くなりたいな」「感謝を伝えたいな」という想いで式当日を迎えられました。

シンヤさん:僕の場合、当日ももちろん印象的なことはたくさんありましたが、それ以上に準備期間が心に残っています。人生における財産という意味では、自分の想いや価値観を深掘りしてもらった、あの時間が僕にとっては大きかったかもしれません。

ゲスト一人ひとりへの感謝もとても大きなものになったし、その想いをしっかり伝えることができました。結婚式をやる前と後では、確実に僕たちとゲストの関係性は変わったな、と。言語化は難しいのですが、より深い関係になったな、と感じています。

そんな大切な人たちに囲まれて、自分のこれまでの人生を「いいものだったな」と味わい、これから歩んでいく未来に想いを馳せた結婚式当日。まさに、自分の人生の節目を祝うことができたように思います。

結婚式は、お金に代えられない価値がある

あらためて振り返って、おふたりにとって結婚式とは何でしたか?

シンヤさん:これから先の未来をどう生きたいか考える、大きなきっかけでしたね。結婚式を検討し始めた当初は「みんなに祝ってもらう日」だと思っていたんですが、今は違います。

自分は、これからどう生きていきたいのか。大切なみんなと、どんな世界を見たいのか。自分では気づけなかった価値観を発見できる、もっと深い意味を持つ機会でした。

レイナさん:実は、結婚式の準備を通じて、ブライダル業界を目指していた専門学校時代の気持ちが蘇ってきたんです。学校に入るときはみんな「幸せを届けたい」という夢を持っています。でも働き始めると、どうしても効率や現実的な部分を重視せざるを得なくて。私もそんな一人でした。

IWAI OMOTESANDOでの結婚式で、結婚式の本質的な価値を考えたり、忘れていた大切な気持ちを思い出せたというか。専門学校時代に抱いていた、夢や希望を再び思い出すことができたんです。

業界出身者だから思うのかもしれませんが、IWAI OMOTESANDOの価値って本当に伝えるのが難しくて。実際に、結婚式場で働く友人に結婚式のプロセスを話すと「そんなに深掘りするのは大変そう」「費用対効果成り立ってる?」って言われるんですよ(笑)。

でも実際に体験してみると、あの時間にこそ意味があったんだなって思うんですよね。それくらい、数字で表せない価値が多いというか。結婚式って本来そういう物だと思うんですよね。それを、もっと多くの人に知ってもらいたいなって今は思っています。

シンヤさん:僕たちがIWAI OMOTESANDOで体験したことを、みんなも体験したらいいのにって思いますね。それくらい、人生や価値観を深掘りするプロセスには価値があると思っています。

なぜこの人と付き合っているのか、なぜ今も関係が続いているのか、自分にとっての幸せって何なのか。そういうことを深く考える機会って、普段なかなかないじゃないですか。でもそれと向き合うことで、仕事をする理由も、人生の選択をする軸も、全部クリアになってくる。この体験をした人としていない人では、きっと人生の見え方が変わると思うんです。

僕たちにとって結婚式は、ただ祝われる日ではなく、自分の人生や、大切な人との関係に向き合うきっかけでした。忘れていた気持ちや、言葉にならなかった想いが、ひとつずつ形になっていく時間だったと思います。これから結婚式を挙げる方にも、そんな時間を味わってもらえたらうれしいなと思います。

IWAI OMOTESANDOのブライダルフェア

編集後記

結婚式に限らず、何かを選ぶとき、私たちはつい迷ってしまいます。できるだけ後悔したくないし、できるだけ正解を選びたい。

でも本当に大切なのは、正解かどうかよりも、自分が信じられるかどうか、なのかもしれません。

ふたりの話を聞いて、そんなことに気づかせてもらいました。

自分の気持ちに従うって、簡単なようで、とても勇気がいること。

だからこそ、迷い抜いたその先で見える景色には、自分にとって大切な意味が宿るのだと思います。

この記事が、いま選択の途中にいる誰かにとって、自分の気持ちを信じてみようと思える一歩になっていたら嬉しいです。

夜久

企画・編集:夜久早紀
執筆:仲奈々
撮影(一部):kuppography
デザイン:林隆三


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