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SAMPLE

ペンを置き、新しく、まっしろなページを開くように、組み上げてきた準備も時間も構想も手放すことに決めた。TOKYO DESIGN WEEK、昨年の来場者数が11万人を超えたクリエイティブの祭典がはじまる3日前のことだった。今回のTOUCHは特集CRAZY WEDDING代表・山川咲。彼女が何を見て何を考えているのかに迫る。

CLIMBIMG(山登り)

山川から目をはなさないで!お子様なら高いところと言っても知れているけれど、彼女は一瞬で斜め上の絶壁を登っている場合がある。信じられない速さで。傾斜角を無視して。独りで登るならいいのだけれど、雲の上のほうで自分が軽装でいることを思い出して「寒いー!」なんて言い出すから、まわりがどうにか装備を持っていくことになり、結果的に登山に巻き込まれる。起業家とはこういうものなのかもしれない。 
1年前は御殿場の山を登っていた。CRAZY WEDDINGが個人だけでなく企業とコラボレーションをはじめた大きな転機。三越伊勢丹・PARCOの案件を経て、御殿場プレミアム・アウトレットの場内で本物の結婚式をつくりあげた山川は、すべてが終わったあと、ちからを使い果たして熱を出し、動けなくなった。当時はそれほどに高い高い山だった。
あれから1年。山川はTOKYO DESIGN WEEKを登った先に、CRAZY WEDDINGを世界で表現する未来を見ていた。「東京のデザインウィークで出すってことはさ、世界を意識するよね。だからここまで本気で勝負してて…だから不安だよね 笑」「御殿場の頃にこの挑戦はできなかったなー」なんて笑いながら、明確に海外を意識し、登るべき山の頂をにらんでいる。
御殿場プレミアム・アウトレットでの挙式
雲の中は登ってから見えてくることばかりだ。CRAZY WEDDINGの展示区画は貨物用コンテナを再利用した、自由という最も難しいテーマに矛盾をはらむ、あまりにも限られた空間。くわえて、世界への挑戦という標高。酸素が薄くて山川のスピードがあがらない。出展まで比較的余裕があったはずの準備期間も、食料が減るかのように無くなっていく。
苦しい。気がつけば、たくさんの重りが手に足にぶらさがっていた。期待、ブランド、会社、期限、予算……考えなくていいはずのことが、まるで転落をうながすかのように、重く重くなっていく。下山することはできる。停滞もできる。展示するだけの目的なら、標高は下げられる。頂上まで見通しも立つ。そんな「理由」がたくさんできていく。 
それでも彼女は登る手を止めなかった。主語が「自分」のつらさや苦しみなら、もう何度も超えていた。山川は世界のどんな結婚式よりもCRAZY WEDDINGの可能性を信じている。意志を持って生きる人を増やすという使命を信じている。だから、自分があきらめる訳にはいかなかった。苦しみを知ってなお、それを超えたときに実現する現実への想像力が、彼女に強さを与えていた。
「やっぱり、本物の結婚式をしよう」開催3日前。企画をまっしろにして、あらためて決めた「苔生す(こけむす)」というコンセプト。世界に向けた、和の結婚式だった。 

苔生す

苔生す(こけむす)
 
結婚を通して強くなる個々の存在感と
確実に変わる生活や世界の見え方、未来
 
違うから、お互いに憧れ、尊敬し合うふたり
強い影響を受け合うふたりの関係を「浸食」だと思った
 【解説】結婚から時間が経ってもなお、お互いに影響し合い、子どもの新しい生活をするふたり。個々の本質は変わらないけれど、見る世界は変わっていくふたりの結婚後の「いま」を、苔を題材に表現。TDW前日、お子様とおふたりだけの清らかな式が実際に挙げられた。

STORY(個性)

CRAZY WEDDINGの結婚式にイミテーションは存在しない。「苔生す」は実際に挙式を挙げた空間を開放したインスタレーション。その空気感、湿度、におい。場に足を踏み入れた瞬間に感じる「違う」という感覚が、確かにあった。 ほんものだった。
「凄いアートやクリエイティブって、現状を否定することから始まるんだって」山川はこう続ける。「だとするなら、私は式場や慣習に個性を侵されている現状を否定したい。自分は何が好きで、どんな人生を生きてきて、なぜこの人と結婚するのか。そのすべてに向き合うことが結婚式だと私は信じているから。いまの結婚式がダメだからこうしようじゃなく、圧倒的によい別の表現を、私が作ろうと思っているんだ
「私たちは、コンテナでもこんな結婚式できんだぞー!って証明したい。そう考えたら、やっぱり本物の式がいい!って思ったし、ただウェディングの展示をつくるだけじゃだめだって思った。作品風にすることはできたんだけど、私たちのよさはリアリティだから。ただかわいいとか美しいではなくて、ふたりの関係性や人生を表現するのが私たち」
一緒に「苔生す」をつくったフローリストの山下さん(TSUBAKI)
山川は結婚式を何かの延長線上に置いていないし、その概念の枠を飛び越えている。アートだ。「いまの話、TOUCHに載るの?」「じゃあ『ありがとうございました』って気持ちはたくさん入れてね。それだけはお願い!」このアートがひとりだけの作品ではないことを、彼女はくりかえしくりかえし感謝していた。

TO NEXT CLIMBING

この登山中、ある著名な方から、このような言葉をいただいた。「苦しさとか大変さを越えた人たちが集まっているCRAZYは『弱さ』を知っている。だから、強いけれど誰も置いて行かないチームなんだね」 特に山川は、産みの苦しみや人の弱さをたくさん知っているから、優しい。そしてそれでも、それでもなお挑戦するから、登ろうとするから輝き、次の高いステージに手が届くようになるのだろう。
からっぽのコンテナの扉を閉じて、この登山は終わりを迎えた。結果、1万人を越える方が訪れてくださったという。確かにこの瞬間がひとつの区切りであることは間違いない。けれど、まだ目をはなさないでいてほしい。山川はもう、次の未来を登り始めている。
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