25日は昼すぎから今回のプロジェクトのプレゼンだった。

今回は、初めてのプレゼンということで、金額以前の企画の概要などの説明と質疑応答で終始した。

施主さんは初め、この建物と自分は一番近いにもかかわらず、年数が経つにつれて、専門家しかわからないブラックボックスのようなものに思えてしまっているとおっしゃっていた。

なので、この建物を自分のものと思ってもらえるように、プレゼンの企画書はファイル形式にして建物の形にして窓をくり抜き、そこから中が見えるような仕様にした。

これは、施主さんにも好評で、その後の話ももっとこうしたら良いよねとか、建物の未来の話をすることができた。とても良い雰囲気のプレゼンだったと思う。

私の関わりは一応ここまでだが、来年以降何かできることがあれば、手伝いたいという思いが強くなる。

プレゼン後には、

片田氏が担当した福岡市内にある

WINE & SWEETS  tsumons」

に連れて行って頂いた。

今年3月にオープンした、ソムリエでもあり、パティシエでもある女性のお店。

スフレが特別美味しい。

ケーキや焼き菓子が並んだショーケースと落ち着いたバーが一枚の壁で緩やかに区切られている

空間。

この店名には由来があって、提案の途中で、お店の名前をWINE & SWEETSにするのはどうかと提案したところ、快諾されたとのこと。

あるようでないお店の定義。今回のプロジェクトのキーワード「office apartment」と同じように単体では成立しない新しいアイディアがでるきっかけになる言葉。

それは、ワイン & スフレでも ワイン & チョコのような限定する言葉では広がらないレイヤーにある。

シェフの後ろには、小さな庭がある。

最初に、庭をつくって植木などグリーンを置きたいとのリクエストがあったが、

片田氏は、単純に実行するのではなく、なぜそのようにしてほしいか、というところまで考え直す。

グリーンを置くことでカウンターにいるお客さんの目線を自分ではないところにも向かせたいのではいかという問いに。そうした場合、鉢植えで置くグリーンだけが正解ではない。

そこで出した回答は、庭の壁を大草原にある家の屋根に使われる素材を使って、壁に植物を自生させるというもの。

今後年数が経つにしたがって、その「庭」は表情を変え、計算された空間が計算外の美しさを生む場所になる。

建築が平面と異なるのは時間が関係するということ。

10年後、20年後を考えてつくる。

周りの環境と建築、建築単体の経年数など。

細部まで計算して作り上げる空間だからこそ、年数が経ったときに計算できない部分で美しさが生まれることが本当によい建築なのではないかと感じた。

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