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< 家族会 2014 > 歩みよって、歩きだす

 

 

過去、現在、未来。
そして家族、自分自身に踏み出した一歩は全て、これからにつながっていく。

 

勇気をもって伝えた「ありがとう」の先には、
その一歩を踏み出した人にしか見えないものがある。

 

一歩、歩み寄ってみよう。
その先に広がる道は、今よりもっと晴れ晴れしていて気持ちがいいから。

 

歩み寄って、歩き出す。一緒に。

 

 

シェアと涙

 

2014年12月13日、空が清々しい冬晴れ。CRAZYの家族会が催された。コンセプトは「フレルツナガル」。ご家族にCRAZYのことをもっと知って、安心してもらいたい、そして応援してもらいたいという想いから、新卒メンバー(以下、ルーキー)が企画・運営を担当した。

 


 

この会をつくっていく上で彼らが特にこだわったことが、“シェア”。つまり参加者同士でそれぞれの想いを共有する時間を取るということだった。シェアはCRAZY が大切にしている文化のひとつ。会社という枠にとらわれず、家族のように接するメンバーたちはみな、感じていること、考えていることを伝え合い、嬉しいことも悲しいこともそのままを受け止め、受け止めてもらっている。

 

相手の心の内側を他人ごとにせず、おすそ分けしてもらって自分ごとにすること。そんなシェアを通したコミュニケーションが生み出すあたたかい文化。それをご家族にも感じてもらえるよう、ルーキーたちによって入念な準備が進められてきた。

 

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そして当日、実際に設けられたご家族とメンバーとのシェアの時間。まず家族内で「私たちってこうだったね」「こんなことあったね」と昔話が飛び交う。たくさん笑うご家族の前で、娘や息子、姉や妹、兄や弟の顔に戻るメンバーたち。その時間はただただ楽しくて、和やかで、ありのままという感覚が自然と心に広がってくる。

 

いつのまにか隣のご家族まで会話の輪は広がり、自分たちの家族のユニークさに気づく場面も。逆に「あれ、私たちの家族って意外と普通だった!」なんて声もあった。気がつけば笑顔の種が隣のご家族にも次々とシェアされて行き、会場全体に咲きわたっていく。

 


 

「父の『三方良し』という座右の銘を聞いて、考えていることが自分とまったく同じだって気がつけたんです。今までこんな話をしたことはなかったけれど、それが分かったことがとても嬉しい」

 

「昔の話をしていて、父がこんなにも自分のことを大切に考えてくれているんだ、ということを感じました。本当に嬉しかった。そんなことまで深く話をできたこと自体が、とても幸せでありがたかった」

 

メンバーの黒澤と高橋が、それぞれ涙ぐみ、時折声を詰まらせながら全体の前で話をしてくれた。過去が変わったわけではないのに、シェアを通して交わした言葉の先に、涙が止まらないほどの感謝が溢れ出す。必要だったのは相手の目を見て、素直になること。心を開いて気持ちを言葉に乗せ、届けることだった。

 

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「感謝の気持ちが大きすぎて…自分の言葉でちゃんと気持ちを伝えられただろうか」と高橋は心配していたけれど、彼をあたたかくあたたかく見守るお父さんの満ちたりた顔つきが、すべてうまくいったことを物語っていた。

 


 

向き合い、踏み出す

 

「この会で家族に伝えたいことはなに?」家族会の前に、メンバーたちはこの問いに向き合っていた。自分の家族を紹介する時、どんなエピソードで表現したらいいかな。家族に本当は伝えたいこと、どうしても聞きたい言葉は何だろう。そんな問いを自分自身に投げかけ、メンバー内でシェアをし、あらかじめ自分たちの想いを再確認していた。

 

問いに向き合うことで、それぞれの家族にそれぞれの歴史や気持ちがあることを取り戻し始めるメンバーたち。会が始まる前には、この日なんらかのカタチで家族に歩み寄るという小さな決意が、彼らの心に灯っていた。先ほどのエピソードのような幸せな時間は、ただシェアをしただけではなく、伝えるべきことがちゃんと見つけられていたからだったのだ。

 


 

シェアの時間の象徴的なエピソードが、メンバーの森とその弟さんのこと。家族会が始まるまでは、「もっと視野を広く持ってほしいなって。でもそれを強制したいわけじゃなくて…」と姉の立場から弟さんの心配をしていた。けれど、家族同士のシェアの時間のあと、その言葉はとてもポジティブに変化していた。

 

「弟が、彼自身の経験をキッカケに人との関わり方を変え、知らない間に視野をとても広げていたんです」という、驚きと喜びが混じった興奮気味の声。心配ごとも、一歩踏み込んでみれば杞憂であり、新しい一面に気がつける。そんな発見を、家族全員が体感する瞬間がそこにはあった。

 

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ここで心に留めておきたいことが、ひとつ。この日、運営側のルーキーが用意したものは、手作りのお弁当と、紙とペン。そして数枚の質問カード。それくらいだった。

 

シェアの時間はそのカードが会話のキッカケとなっており「この一枚のカードのお陰でこういう話ができた」という声もあった。けれど、感動が生まれたのはカードがあったからではなく、“伝えること”や、“正面から歩み寄る一歩を踏み出すこと”をメンバーが選んだからこそ。知らず知らずのうちに、自分の心に変化があったからだった。

 


 

つまり、キッカケは何でもいいのかもしれない。ほんのちょっとしたキッカケに勇気を乗せれば、伝わるかわからなかった気持ちも届く。知らないうちに弟が大きくなってきたことにも気がつける。家族とは言え、それぞれが抱える問題や考え方はきっと違うし、感じることもさまざまなはず。けれど、その違いに向き合って歩み寄ると、自分の人生を歩むひとりの人間として相手を見ることができるようになる。そんな感覚を、家族会を通して感じられるようになっていた。

 

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すでに始まっていたもの

 

そして、この家族会の裏側にはもう一つ忘れてはならないものがある。感動や気づき、涙を支えていた運営側のルーキーたちのストーリーだ。

 

彼らが全員でプロジェクトを担当するのは今回が初めてで、経験したことのない仕事分野を任されるメンバーもいた。誰がこの会を把握しているのかあやふやになってしまうくらいの膨大な仕事量。時間に追われる毎日。けれど、それを言い合うことすらできない自分たちの関係性に不協和音が漂いはじめる。ようやく声になった「(自分たちの関係)浅くない?」の一言。これが彼らにとっての一歩となった。

 

家族会を翌日に控えた深夜のオフィスで、初めての言い合い。結果、「気持ちをぶつけ合ってお互いを認め合えた」とルーキーの乾は話してくれた。家族会というものにとにかく真剣で、仲間にとことん向き合い求め合う気持ちが、彼らを突き動かしていたのだ。熱く、そして丁寧に、同期のすごさや良いところを一人一人の名前を挙げて話してくれた乾の目に「この家族会の企画・運営を通して、お互いに誇りを持てたし尊敬しあえた。みんなのすごさを発見できた」という言葉のリアルを感じる。

 

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「伝えるために一歩踏み出す姿勢」は、本当に一歩踏み出していた彼らから広がったものだったのかもしれない。家族会そのものに対する気持ちの大きさと、仲間に対する想いに素直になり、その方向や人に「自分からつながりに行くこと」を教えてくれた。毎日一緒に過ごしている仲間とだって、踏み出した先には前より気持ちがいい景色がある。会が始まる前の運営側の一歩から、もうすでに家族会は歩みを始めていたのだった。

 

歩み寄るということ

 

心に留めていたメッセージを届けることは、自分のためだけにではないかもしれない。伝えた言葉で、大好きな人が嬉しさのあまり涙したり、未来が拓ける可能性が見えた瞬間が、この日にたくさんあった。けれど、それらがすべて家族会を通して新しく生まれたわけではないはずだ。新しく発見したような、兄弟の一面。初めて見たようなお父さんの笑いじわ。知らなかったような自分。それはきっと、長く続く線の一部だということを忘れたくない。

 

この会で気付いた新しい自分も家族も、ずっと今までと途切れずに繋がっていたということ。そして、ずーっと続くこれからに繋がっているということ。それぞれの家族の「何か」が、あるべきところに帰ってきたような、そんな感覚。ホッとする気持ちに似た、素朴だけれど大きな幸福感に満たされているような笑顔のまま、家族会は幕を閉じた。

 


 

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「家族会のあと、改めて両親とこれまでで一番深い話をしたよ」

「父を東京観光に連れて行ってみたら、なんだかいつもより嬉しそうで」

 

そう話すCRAZYメンバーたち。過去が変わったわけではないけれど、一本の繋がりを感じた彼らが抱く感覚は、未来へ踏み出す足取りを軽くしてくれるかもしれない。歩み寄ることで見える、これから広がる世界。そこではなんだか空気が美味しく感じたり空を綺麗だと思えたり、前より少し多くの幸せを感じられるくらい心は晴れ晴れとするだろう。

 


 

だからやっぱり、心の中のあたたかい部分を“伝える”方を選びたい。

前を向いて自分から相手に心を広げたい。

自分の心に素直になって、その気持ちを言葉に乗せて誰かに届けてみよう。

純粋な気持ちで自分から歩み寄ろう。

 

それは必ず、前に踏み出す一歩になる。

 

 

writter

渡邊 小百合

INTERN
渡邊 小百合
Sayuri Watanabe

crazy wedding cast / intern

外国語と旅とチャレンジが大好き。笑顔と素直さで世界と歩く。

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