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< 長谷川嶺インタビュー > 陽だまりのような居場所

 

自分を丸ごとさらけ出して、人の魅力をその人以上に信じる。

 

簡単なようでいて多くの人がなかなかできていないことを、当たり前のように実践しているのが、今回インタビューをする長谷川嶺さん(以下、りんさん)だ。いま、個人の魅力を最大化する場づくりに力を注いでいる。今回は、そんなりんさんの理想とするあり方や場づくりに対する想いについてお話を伺った。

 


長谷川 嶺(Ryo Hasegawa)/ commune

PROFILE

自身の結婚式を機に、前職のコンサルタントを辞め、創業メンバーとしてCRAZY(当時UNITED STYLE)にデザイナーとして参画。プロデューサーやマーケティングリーダーなども担当してきた。現在は、場づくりの準備を進めるかたわら、TOUCH the CRAZY(CRAZYのニュースレター)の執筆も行っている。日本酒と猫と人が好き。


 

 

りんさん&さんちゃんさん

 

右がりんさん、左は同じくCRAZYメンバーのさんちゃん

 

 

人の魅力を表現する

 

 

―社内向けのプロフィールに「表現者でありたい」と書かれていたのが印象に残っています。りんさんにとって「表現」とはどのようなものなのでしょうか。

 

なんて言えばいいかな。例えば、とっても素敵な企みごとがあったり、こんなことがやりたいって想いを持っているけれど、実現する手段や人脈がなくて動きづらそうな人、あなたの周りにもいませんか?あとは、自分の想いに自信を持てない人も。

 

そんな人たちに、「一緒にやってみようぜ」と言えるのが表現者という感じです。派手にバーン!とかではなくて、一緒にステージに乗ってみる?なんてイメージかな。隣に立ってね。

 

そのために、その人に合った、その人の魅力を表現する手段をたくさん持ちたいなぁと思っています。それは、文章や写真かもしれないし、人と人を繋げることかもしれない。それから、こんな場があるよって教えてあげることかもしれない。大丈夫だぜ、って言って肩を組むことかもしれない。言葉を変えると「場づくり」なのだとも思います。想いを表現してもいいんだって、気がつける、行動できる場です。

 

 

実家になりたい

 

―りんさんが目指す「場」とはどのようなものなのですか。

 

「実家」かなーと。

帰りたくなったら帰れる場所だし、 手ぶらで帰ってきてもちゃんと力を蓄えられる場所。そして、ちゃんと離れられる場所。そう定義しています。

 

自分の存在が認められた瞬間だったり、ありのままに気持ちを出していいんだって思える瞬間。その時に受けるパワーってすごく力強いものだと思うんです。「おまえいいやつだな」からはじまるコミュニケーションが当たり前にできる場だし、「大丈夫だよ」が嘘じゃない場でありたい。

 

そして、ちゃんと(帰ってきてくれた人が)離れられる場所でいたい。手放すとのとは違っていて、離れていても「ちゃんと見てるね」って後ろから応援しているし「いつでも帰ってきなね」と言えるのが実家だと思うのです。きっと離れた人たちは、自分たちの想いを実現してくれるはず。そんな場所をつくりたいし、そんな場所自体に自分がなりたいと、そう思っています。

 


 

―ご自身のシェアハウスで、みんなでカレーを作って食べる会「かれ〜のいえ」を開いていますね。それがとってもりんさんらしい場づくりだと感じました。

 

カレーはとってもいいよ!笑

結婚式のときも、カレーを作ってみんなが仲良くなるようにキャンプにしたくらい。基本的にみんなカレーは好きなはずだから、入口としてはとってもよい仕組みなんです。

 

かれ〜のいえは、うちにくる最初の理由はみんな「カレー食べたい」なので、ゲストの肩書きも性格もバラバラなんです。なのに、そこで繰り広げられる出会いや会話がとっても深くて広い。楽しい話も、未来の話もあります。カレーを食べに来たのに、未来の話までできちゃう!って凄くおもしろいと思いませんか?気づけばその視点とワクワクを持ってみんな帰っていくんです。

 

僕が場づくりで大切にしているのは「2回目がちゃんとあること」そして「ノイズがあること」です。1回だけで終わる会だけじゃなく、その先までちゃんと設計したい。そしてノイズとは、ぜんぜん意図していなかった素敵なサプライズ(想いや背景や意見)を持った人が来てくれること。自分たちも予想していない未来がつくれる場です。

 

あと、僕の場のハードルはスキップで飛び越えられるくらい低くしたい。カレーもそう。けど、飛び越えるとばばーんと深くて広い。そんな場づくりが、今すごく楽しいなあと思っています。

 

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カレーをみんなで作った結婚式キャンプ

 

大切なものを“ 取り戻す ”瞬間

 

―そのような場づくりをしようと思ったのには、何かきっかけがあったのでしょうか。

 

もともとコンサルタントの仕事をしていたのですが、仕事の内容が好きというわけではなかったので、自分が尊敬する先輩に褒められることしか、モチべ―ションがなかったんです。「お前それじゃあ、そいつのコピーにしかならないよ」ってずっと言われてきて。確かにそうだなって思っていたんです。だから、働きながら、自分がどういうふうに在りたいのかなということをよく考えていました。

 

そしてあるとき、「幸せ二倍計画」みたいなのをふっと思いついた瞬間があって。

 

もともと大学時代の仲間が自分にとってすごく大切な存在でした。彼女ができたら喜ぶし、フラれたら泣くし。将来、仲間の誰かに子どもが生まれたら、そのときも泣くだろうし。相手の幸せが、そのまま自分の幸せだと思えるような仲間たちです。そんな仲間の幸せを考えた時に、一緒に人生を歩んだら、自分の人生の幸せも二倍になると思ったんです。単純に 笑

 

これに気づいてから自分のあり方を本当に考えるようになりました。僕は『取り戻す』という言葉を使っているのですが、自分の原点となっているような承認の言葉を、そしてその瞬間を取り戻すことで、力が湧いてくることが分かったんです。これまでの人生で、たくさんそんな言葉をもらってきたなぁって、振り返る機会がこの瞬間でした。

 

ダメなところをさらけ出しても自分を100%承認してくれて、泣きながら肩を抱き合って笑える仲間の存在の大きさ。ちゃんと大切にしようと思うと同時に、それを大切にできる場所をつくりたいと思ったのです。

 

オフィスの黒板にメンバーの想いと手形を刻んだ日に。

 

オフィスの黒板にメンバーの想いと手形を刻んだ日に

 

 

自分のしあわせは当たり前に実現しよう
その先にまだ、伝えられる力がきっとある

 

 

―その「幸せ二倍計画」は実現されているのでしょうか。

 

頑張っています!笑

しかも、この想いはCRAZYに入社してからの全社員世界一周でさらに進化したんです(あわせて読みたい『#トロイメライ 進化する』

 

「お互いに大切だと思える仲間と共に生きる」という自分の幸せは、当たり前のように実現して、その先に僕は何ができるだろうかということを考えられるようになって。つまり、自分を超えて世界に何かを、と普通に考えるようになったんです。

 

自分が大切なものをちゃんと大事にできるとまず確信すると、ものすごいエネルギーが湧いてくると思うし、そこにみんなが引っ張られてくる気がします。そして、今度は引っ張られてきた人たちが、そのあたたかいエネルギーを受け継いでくれる。そんなふうに、素敵なことがたくさん起こる気がするんですよね。

 

―なるほど。それでは、「その先にやりたいこと」とはどのようなことだったのでしょうか。

 

僕は人それぞれに、自分の大切にしたい瞬間がちゃんとあると思っています。でも、それをいつの間にか忘れてしまっている人がいるのも確かかなと思います。その大切な瞬間を一緒に取り戻せるような人間でありたい。きょうもそんな自分で頑張ります!

 

 


 Editor’s comment

りんさんは、人を惹きつけるけれど、太陽のように輝くというよりは、まさに「実家」のような存在。お話を伺って、帰ってくる人が本来の自分を取り戻して、ちゃんと力を蓄えられるような「場」であるという言葉の意味がよく分かりました。私も「人の魅力を表現できる」=「人に力を与えられる」ような人間になりたいと改めて強く思いました。


 

writter

大友一葉

INTERN
大友一葉
Hitoha Otomo

最近、毎日が新しい発見で楽しい。心からやりたいと思ったこと、人生の糧になると信じることを自分で選択しているからかもしれない!方向音痴なわたしに、真摯に道を教えてくれる人たちに、いつも心から感謝している。

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