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< 土屋杏理インタビュー > 強い根っこと繊細な花びら

 

CRAZYはウェディングだけじゃない。

 

常識を超えた、アートな「食」を通して世界を変えるCRAZY KITHEN代表、土屋杏理さんにインタビューを行いました。華やかでいて、本質的な目を持つ彼女。その凛としたイメージの裏にある、人生に対する強いこだわりと繊細な感性を垣間見ました。

 


土屋 杏理(Anry Tsuchiya) / CRAZY KITCHEN代表

PROFILE

広告代理店で勤務後、自身のウェディングをきっかけにCRAZYに参画。ウェディングプロデューサーを経て、「何かのために生きたい」という強い想いからKITHENの代表になる。子どもの頃は、いつも生き物係・飼育員。動物が大好き。


 

 

自分の「好き」の一歩先へ

 

 

 ―ウェディングプロデューサーとして活躍されていた杏理さん。もともとご自身の結婚式をきっかけに、ウェディングを仕事にしようと思い、CRAZYに入社したとお聞きしました。

 

当時は、電車に乗って5分でも時間があれば情報集めをするような、結婚式マニアでした(笑)だから、自然と業界研究もできてしまったんです。それから自分の結婚式がすごく好評だったこともあって、終わってもまだまだやってみたいという想いがありました。それだけ結婚式が大好きで、これからの私のライフワークはウェディングだって確信していたんです。

 

 ―ウェディングに対してそれだけ強い想いがあった杏理さんが、食の新規事業CRAZY KITHENの代表になったというのは意外ですね。どのような変化があったのでしょうか。

 

もちろん、ウェディングもすごく楽しくて尊い仕事だと思っていますが、思うところがあって。自分の好きや得意を満たすことだけではなく、もう一歩先に行きたいという気持ちが湧いてきたんです。

 

ウェディングは、好きと得意を仕事にしようと始めたものなので、人よりも秀でていなければならないと思っていたし、自分のなかでエゴもあって…。それが自分でも苦しくて、そうではない、もっと大きなもののために生きたいと思うようになったんです。もっと自分の足で立って、痛みや責任もすべて受け止めてやりきる何かが、自分の人生に欲しいと思いました。

 

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 世の中にもっと大きな貢献をしたい

 

 

 ―「もっと大きなもの」とは何だったのでしょうか。

 

 マザーテレサと私は同じ一人の女性なのに、何が違うのだろうと考えたことがあったんです。誰だって生まれながらに、マザーテレサのような偉大な人になれないと決まっているわけではないはず。私でも目指せば、彼女のように地球規模で感謝されるような存在になれる可能性が絶対にあると思いました。だから、せっかく生まれてきたからにはそのレベルまでいきたいなと。

 

 この世の中に大きな貢献をするとなったら、自分が興味のあることは何かなと考えたときに出てきたのが、もともと大好きだった動物でした。母がすごく動物好きな人で、昔地域で「野良ネコの会」というのをやっていたんです。それで、よく獣医さんのところに動物を連れて行ったのですが、小学生ながらに、なぜ先生はお金を払わなければ助けてくれないのか、傷ついた動物を救うために獣医さんになったんじゃないのか、と考えていました。それがきっかけで、私は将来、無償でも動物を救う獣医さんになると、ずっと強く思っていました。

 


 

そんなふうに、昔は純粋に「これを救いたい、助けたい」という想いがあって、自分が好きだから、得意だからとは違うモチベーションで夢をもっていたなということを思い出したんです。私はやっぱり、殺処分されている動物のことや、毛皮のつくられ方、フォアグラのつくられ方が気になってしまうし、疑問を感じていたんです。今は、本当にやりたいことだったり、自分のありたい姿というのは、様々な情報や知識が身につく前の自分が知っている気がしていて。そこに戻ってきたという気がします。

 

 

すべての生物が大切ないのちをまっとうできるように

 

 

―ずっと子どもの頃の純粋な疑問がどこかにあったのですね。 そして、その想いにきちんと向き合ったということですね。

 

 

そうですね。そういうことをモヤモヤ考えていたタイミングで、CRAZYも事業を拡大することになって、森さん(CEO)からCRAZY KITHENの代表をやらないかという話がありました。当時の私は、食に特別に関心があったわけではなかったので、意外でした。でも、フォアグラが分かりやすい例だと思うのですが、ある料理の裏側で残酷に扱われているいのちがたくさんあるという現実を知ったんです。その時に、ペットや毛皮など入り口はたくさんあるけれど、食の分野から救えるいのちもあるんだと気づきました。

 

人間の「食べもの」という定義のなかで、残酷に扱われて一生を終えるのではなく、生まれてきたからにはすべての生物が本来の姿でいのちをまっとうしてほしいと思うのです。すべてのいのちが生き生きと輝いていることが当たり前だよねっていえる未来をつくりたい。そんな想いがCRAZY KITCHENの根幹にあります。

 


 

 けれど、そういうことに全く興味がなくて、安くて手軽に食べられる方が良いという人がほとんどだと思うし、私自身、何かを制限した食事よりも、楽しく美味しく食べたいと思っています。だから、CRAZY KITCHENとしては、お洒落でユニーク、そして面白いからという理由で選んでもらった先に、実は良いものを使っていたという見せ方をしていきたいと思っているんです。

 

 

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CRAZY WEDDING代表の咲さんからCRAZY KITCHENの代表就任祝い

 

 

人生を諦めなかったから、いまの幸せがある

 

 

―結果として、小さい頃からの想いを実現することが出来たということですね。でも、多くの人はそこまで自分の夢を貫徹できないと思うのですが…

 

 私が自分の強みであり才能だと思っているのは、「諦めない」ということです。実は、自分の人生コンセプトを決めた時があって、そのコンセプトが『ぜんぶ、諦めない』だったんです。今まで、すぐに上手くいったことはほとんどないし、遠回りをしてきたけれど、どんな状況でも諦めずにいたから今ここにいると思っています。

 

私は獣医にはなれなかったけれど、本当は獣医になりたかったわけではなくて、動物を救いたいという想いが強かったんです。その小さい頃の私の夢を、今、大人になった私が叶えてあげられました。色々な不利な条件や諦めざるを得ないようなことがあったとしても、自分の人生を諦めなければ夢は叶うんだなと思っています。

 

 


Editor’s comment

杏理さんは、自分の本能を信じて生きる強さと、自分の意志で自分を変える力を持つ人なのだと思いました。苦い経験もたくさんして、それでも自分の人生と向き合い続けてきた彼女の一言一言から、優しさと力強さが感じられました。


 

writter

大友一葉

INTERN
大友一葉
Hitoha Otomo

両親が「人にも地球にも優しいもの」を選んでくれたので、食べものへの感謝もつくる人の真心に対する感謝の想いも人一倍強い。私にとっては、食事の時間は感動の連続で、感謝がいっぱいの時間。お母さんの料理を食べる時間は、まさに至福の時です。

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